旅するチェリスト水谷川(みやがわ)優子のブログ

2006-02-27 Mon 23:09
取り敢えず、ただいま!!
ふう~ただいまあ!
土曜日にあった倉敷コンサートの後、昨日は神戸で珍しく寄り道をしたもので、先ほど帰宅致しました。贅沢病…ご馳走攻めで胃が少しグロッキー気味。うう

さてカザルスホール以降、日記更新はオニの様に滞り、お伝えしたい事が山積み!
これから少しずつ事後報告の形で書かせて頂きますね。
取り敢えず、これからスーツケースを開けよう…うう

今週は日本に帰国中の友人と食事したり、友人の展覧会を覗いたり、ワインバーに連れていく約束の友人も…などの楽しい事以外に、溜まっている書類を整理しなきゃ、パスポートも更新せねば、会計士の方にも確定申告の書類を送らなくちゃだし…の人間としてやらねばならん事をこなさなければならん(??)一週間となりそうです。
なによりも、今のうちに譜読みをして時間を稼いでおかねば…そして<部屋作務>も優先順位の上位3位に入っている状態です。
そうそう、日本の旗に無風状態だったトリノオリンピック、たった一人のメダル獲得者が金とは!荒川静香さんというスケーターも面白い運勢を持っていらっしゃいますね。氷上では、とても24才とは思えない大人の女性の美しさを表現しています。フィギュアのファン歴ウン十年で語り出したら止まらない私…でも今回のオリンピックについては、もう口をつぐもう。(さんざん開いたし!)
いや、二つだけ!
1、やっぱり私は村主章枝さんという選手は<芸術家>だと思います。
2、完璧至上主義の新しい採点方法が嫌い。フィギュアはスポーツか、芸術か?

最後に、子供の頃からオリンピックの度に耳にした母の<お気まりフレーズ>を御紹介。
『あなたたち(私と姉に)本当に良かったわね、音楽で。大怪我もしないし、4年に一回のプレッシャーも無いし。』
『メダルが頂けなくても、世界で○番目なんだから凄いじゃない』
そう、そうなの。

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2006-02-17 Fri 23:53
冬季オリンピック、ご覧になっていますか??
今日は打ち合わせと8時間リハーサルがありました…そんな訳で冬季オリンピックは殆んど蚊帳の外状態。ライブ放送を見たら時差惚けになるし、ニュースのダイジェスト版でチェックしているくらい。

それにしても、今のところ<日本メダル無し>

だから、どんな分野でも世界の壁は厚いのですってば!メダルなんて、そう簡単には取れやしません。
大体、例によって相変わらず、騒ぎ過ぎの報道が多いとお思いになりませんか?ただでさえプレッシャーがかかってる選手達を、現地までも追いかけて乱さないように。一体、敵なの味方なの??
記者を始めとする報道陣の人格やモラルの問題ですが、応援しているフリをして選手の足を引っ張らない様に。この方々、自分が選手だったら…と想定して報道に臨んで頂きたい。
そして中継も『そんな事言うなら、自分でやってみなさいっ!』と思う様な無責任コメントもあるし(その競技において、元選手のコメントを除く)、盛り上げる為に大袈裟な『ああ!!破れました○○!残念 、ニッポン!!!入賞には手が届きませんでしたっ!』なんていうのも耳につきます。冷静に見て、回りの選手のレベルが段違いに高く日本勢の手も足も出ない様な状況でそれを言われると、心が冷えます。すきま風が吹きそう。

選手達は今まで長い月日、昼夜を問わない練習を積み重ねて、それぞれがオリンピック出場権を手にし、その4年に一度の本番で自分の全てを挙げられるように準備をして来た筈。彼らに国の代表として真に頑張って欲しいなら、国民が少し大人になって見守る位でないと、本当の意味で選手は育ちません。
そろそろ<勝てば官軍負ければ国賊>…(賊!!)みたいなのは、やめましょうね。幼すぎます。一番がっかりしているのは選手なのだから、追い打ちをかけないように!報道の力は、敗退した選手を犯罪者の様に扱ってトラウマの原因になる事も、選手達が自分のペースで立ち直り、早く次のステップに向えるようにサポートする事も出来ます。勿論、それを読んだり聞いたり、見たりする我々の責任は重大です。

ところでスポーツは勝負の世界と言いますが、試合に負けるにも大きく分けて二通りありますね。
1、自分の全力を出し切れずの敗退。
2、自らの全力を出し切ったものの、更に自分よりも素晴らしい選手達がいた場合。
2、の場合は、例えメダルを受賞せずとも選手本人がすっきりした印象で、見ている我々も『ああ良く健闘したな、良かったな』と思う筈。
選手が一番悔しいのは勿論1つ目、自分の本領を発揮出来なかった時でしょう。<試合以前に自分に負けている場合>
日本選手は真面目なのか、精神面が弱いのか…良くわかりませんが、プレッシャーに弱くて自滅する傾向が多い…様な気がします。『じゃ、オリンピックの場でやってみろ!』と言われれば返す言葉もありませんが、我々音楽家とスポーツ選手との共通点は多々あります。舞台が我々に取って天国でも地獄にもなり得る所、など。
だって、あの巨匠カザルスだって時には舞台の袖で震え<コンサートを受けた自分自身を呪う>事があったのですもの。カザルスの場合、それは音楽への畏敬の念から来たと私は確信しています。通常に使う「緊張する」とか「ナーバス」などという言葉では表現出来ない高い次元で、心の奥底に沸く未知の世界への畏怖…それが皆無という人は技術屋(悪い意味での)から一歩も先に進まないでしょう。
果たしてそれに飛び込み、それを超えた時、人は自分の知らなかった自分自身の可能性がさらに開くことに気付く事が出来ると思います。

まあ、オリンピックやコンクールなどという勝負事には、そこに更に<時の運>というものも絡んで来ます。<運も実力のウチ>と言い切る方も多いけれど、人生の上で見たら何がどんな意味を持つかは、直ぐに結果は出ない。

思わず、ふんがふんがと長く書いてしまいましたが、やはり、どんな種目でも選手の方が自分の全てを挙げて、強いては自分自身の限界に挑んでいかれる姿は本当に美しく、心に共鳴し、また勇気を与えるもの…
このオリンピックでは、個人的に原田選手のはみ出す様にスケールの大きい<ジャンプ>が拝見出来なかったのがちょっと残念だった(勿論これからも応援します!)けれど、今回やっと理解出来てハマりかけたのが、バスルームのお掃除の様だと思っていた『カーリング』。このチェスの様な競技はなかなか面白い。これこそ、確実な技術と頭脳に、平静な心が必要不可欠ですね。北海道の女の子チーム、大分見慣れて情が移って来ました。(はっ!!何とか言いながら、私は結構見ているかも…)

そして来週はオリンピックのクライマックス、子供の頃から大好きなフィギュアのしかも女子シングル。日本の名花たちも、それぞれ自分の力を出し切って悔いのない演技をして下さることでしょう。(月曜日、見たいなあ。日曜のコンサートが終わったら少しほっとできるかな。でも時差ぼけになったら自分の練習が出来ないしなあ…ぶつぶつ…)
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2006-02-13 Mon 23:48
たった一人の夢-改訂版
今日から19日のカザルス・ホール「ハギモトハルヒコ夢コンサート」のリハーサルが始まりました。
故・萩元晴彦氏は日本のクラシック界の歴史で最も大切な音楽プロデューサーだった方。私は子供の頃から存じあげていました。
五年前、思いもかけなく早く亡くなった氏を偲んで、メモリアル・コンサートの実行委員に名を連ねていらっしゃるのは、小沢征爾先生、安野光雅さん、谷川俊太郎さん等の芸術家…そして資生堂の福原氏やNTTの須藤氏、TBSの志甫氏といった、萩元氏によって音楽と深く結び付いた経済界の方々もいらっしゃいます。

音楽への深い愛情を原動力にして夢を形にしていった萩元晴彦氏…お目にかかる度に感じたのは、プロとしての己への厳しさと、子供の様に一つの事に熱中できる何か純なもの、そして他人へ対しての些かシャイなアプローチでした。

生前、萩元氏は「プロデユーサーは命令しない。技術を練磨して説得する。説得力は企画に対する革新と情熱から生まれる」(『婦人公論』94年11月号「プロデユーサーは何をするか」)とおっしゃったそうです。ご自身エッセイも残していらっしゃる氏ですが、真直ぐに前を見据えて、それをおっしゃっている姿が目に浮かびます。

ネットを検索してみたら、ジャーナリストで翻訳家でもある石井信平さんが『GALAC』2001年12月号に掲載なさった萩元氏追悼の御文章がありましたので、ほんの一部分を引用させて頂きたいと思います。

ー「プロデユーサーになるには試験も免許もいりません。印刷屋に行って名刺を作ればなれますよ」そう言って彼は笑ったことがある。
ーサントリーホール のプロデユーサーに就任した彼は、演奏家との交渉に渡欧する時、飛行機のファーストクラスを要求した、という話しをしてくれた。それが彼の仕事へのプライドだった。自分はホールを設計した建築家と同格である。ハードを奉ってソフトをないがしろにする日本の文化風土への痛烈な批判でもあった。
ー「神様がひとつだけ力を残してあげよう、と言ったなら私は躊躇なく『夢見ること』と答えよう。プロデユーサーは夢見る。」

最後に萩元氏が私の演奏を聴いて下さったのは、私がまだザルツブルグに留学中の頃…もう十年も前になろうとしています。向こうの仲間と組んだアンサンブルを高く評価して下さって、後に父宛に『これからお嬢さんがどんな音楽家に成長していくか、楽しみです』とお手紙を下さいました。

萩元氏の鋭敏な感性にはいつも畏怖の念が沸き、人物には懐かしさを覚えて惹かれたものでした。今はもっと、自分の心が氏のどの部分に感応していったか、わかる気がします。そして、これから私の音が深まっていったならば、その氏の世界にもっともっと響いていくのだと思います。

今、故人の情熱がさらに多くの人を揺さぶり訴えかけています…
当日は演奏者も聴衆もコンサートの造り手達も、それを共鳴出来るコンサートとなることでしょう。

<追伸*当日のプログラムや詳細はHPのスケジュールをご覧下さい。また日曜のコンサートにご来場になりたい方は、お手数ですがHPのアドレスにメールを頂けたらと思います>
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2006-02-11 Sat 23:09
帰還・小春
久々の日記更新…
実は4日のenne・partyの翌日から本日まで西にて音信不通状態で篭り、やっと戻ったところです。

今は冬と春の間なのでしょうか。
峻厳に冴える冷たい空気と、人を穏やかに包み込む陽射し。静寂の中を細やかな雪が舞って…そんな情景の中に在ると細胞の一つ一つが目を覚ましていく様な、なんとも懐かしい悦びが自分の中から溢れ出て体の隅々まで染み渡っていくのを感じます。

この懐かしさは何処から来るのだろう。いつかこんな音が…

さて明日からは連日の仕事(連日お勤めの方に叱られそう)行って参ります!
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少し気が早いけれど桃の花。(去年の東大阪の)美しい日本の春もすぐそこまで来ています。
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2006-02-04 Sat 23:01
VALENTINE PARTY
今日はENNEのVALENTINEパーティーでした。といっても良くおわかりにならないと思うのですが…ENNEというのは御縁を頂いて私を応援して下さってる方々の集まり、通常のファンクラブとか後援会と微妙にニュアンスが違って仲良し倶楽部的なのが会の特徴です。ちなみにENNEとはフィンランド語で<縁>のことです。
このENNEの会では年に数回、ゲストをお招きしたコンサートやテーマを持ったレクチャーコンサートを催して頂いていますが、年に一回は会員同士の交流に重きを置いたパーティが行われます。去年は新年会でしたが、今回は私が日本不在だった事もあってヴァレンタインの集いに…都内のホテルに70名以上の方がいらして下さった今日は、各自チョコレート持参、そして必ず赤を身に付けることをお願いしていました。enne1.jpg

皆様がひとしきり召し上がった後にちょっと演奏。私は昨日の節分で新たな気持ちとなって旧正月としての年頭のご挨拶もさせて頂きました。日本に帰ってまだ数日ですが、有難い事にもう既に色々な計画が前向きに動いていて、今年も沢山新しい事が起こりそうな気配です。enne2.jpg

直後、チョコ交換タイム。司会のO氏を無視して暴走が始まる私…この当たりからマイクを手放さなくなって来ます。なんか久しぶりに日本語を沢山話して興奮したみたい…ちょっと恥ずかしい。
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私がくじを引いて幾つかのグループを作り、それぞれ御持参のチョコレートを交換、そして一言ずつ頂きました。この会は老若男女入り混ざっているし、女優さんやスチュワーデス、専業主婦の方、グラフィックデザイナーから学者さん、建築家やワイン醸造者などなど、皆さんのご職業が多種多様で本当に面白い!
勿論、私もチョコレート交換させて頂きました。
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そしてティータイムの後はゲームの時間、今回は名前ビンゴでした。数字の代わりに御名前を使ったゲームなのですが、説明に熱が入る幹事のI嬢と私。
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先ず、升目を人様の御名前(サイン)で埋めて頂く事から始まるこのゲーム、皆さん早速お名前交換に走ります…左は二胡奏者の王さん、右はコンピューターグラフィックデザイナーのSさんです。
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没頭する方、焦る方、左は余裕な方…(ちゃんと賞品当たってらっしゃいました)この間は結構、蜂の巣を突く状態でした。単純なゲーム程、大人は熱中するのね。
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そしてビンゴの最中は荘厳な静けさが…3×4列だったのになかなかビンゴが出ず、リーチの人だらけでこの瞬間は緊張感がありました。
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ビンゴの賞品は私のヨーロッパのお土産…例えばこれは今年はモーツァルト年なのでモーツァルトクーゲル(チョコ)。楽器の形のボックスに入っています。後は私が15年来愛飲してるミュンヘンにしか売ってないお茶やスイスチョコの限定版とか…
それから、この日は華やかなお手製ニットスーツを素敵に着こなしてらしたS夫人とグレーのジャケットに深い赤という洒落た色使いが女性軍に評価されたS氏にファッションアワードも(独断偏見で!)さし上げたのでした。DSCN0793.jpg

さて集合写真。これで予定時間を大幅にオーバーしながら締めくくりとなり、口々に「又、次回に!」と言い合いながら解散したのでした。いつもコンサートにいらして下さる方々のお素顔を垣間見る様で楽しい一時となりました。
ああ、それから私の膝に乗ってる美少女は残念ながら隣の友人からの借り物…本日最年少の参加者でした。
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2006-02-02 Thu 23:45
日本での<お・仕・事>始め
私に時差ボケはナーイ!何故なら早速に仕事を始めているから。
という事で今日はお昼からYAMAHAの合わせ、その後2件の打ち合わせで夜までかかったのでした。
でも元気です。日本での仕事始めだから、いつになく新鮮な気持ち…

2、3月に三都市の大ホール(紀尾井、しわかわ、いずみホール)で行われる「YAMAHAエレクトーン コンクール2005・ウィナーズ コンサート」では、ゲストとしてラフマニノフの「ヴォカリーズ」をエレクトーンと演奏するのですが、今日の合わせでは昨今のエレクトーンの音色の幅が素晴らしく広いのにびっくりしました。一緒に弾かせて頂く<オープンエイジ第1位受賞者>の播磨摩耶さんは息遣いが楽器の響きから伝わってくるような繊細な感性で、合わせるのも楽しかった。
それにしても今年はパーカッション、オルガン、ギター、チェンバロなど、実に色んな楽器の方と一対一の対決(?!)をします。自分のレパートリーが一気に広がるのも嬉しいながら、普段ピアノと弾いている曲が相方楽器の性格によってどんどん変わっていくのが楽しい!

正直に言ったら「仕事」という言葉を使うのが憚られるくらい、楽しい。
そういえばドイツ語のarbeitという言葉もピンと来ないなあ。労働という感じ。

<Goo 辞書>によれば
〔動詞「する」の連用形「し」に「こと(事)」の付いた語。「仕」は当て字〕
(1)するべきこと。しなければならないこと。
「台所の?」「?が片付く」「?に取りかかる」
(2)生計を立てるために従事する勤め。職業。
「お?は何ですか」「?を探している」
(3)〔物〕 物体が力の作用のもとに移動するとき、移動方向の力の成分と移動距離の積で表される量。物体が仕事をされると、それだけ運動エネルギーが増加する。
(4)裁縫。針仕事。
「お隅が一人奥で?をしてゐる/真景累ヶ淵(円朝)」
(5)しわざ。所業。
「あの連中の?だといふのだがね/義血侠血(鏡花)」
《「し」はサ変動詞「す」の連用形。「仕」は当て字》

<yahoo!辞書>でも
1 何かを作り出す、または、成し遂げるための行動。「やりかけの?」「?が手につかない」
2 生計を立てる手段として従事する事柄。職業。「将来性のある?を探す」「金融関係の?に就く」
3 したこと。行動の結果。業績。「いい?を残す」

4 悪事をしたり、たくらんだりすること。しわざ。所業。「掏摸(すり)が集団で?をする」
5 《「針仕事」の略》縫い物。裁縫。
「お前急に一つ?をしてくれんか」〈紅葉・多情多恨〉
6 力学で、物体が外力の作用で移動したときの、移動方向への力の成分と移動距離との積。単位はエネルギーの単位ジュール、その他ワット秒・ワット時など。

駄目だ。どれも今ひとつピンと来ない。ふむ…
2階で広辞苑を見てみようっと。気が利いた事が書いてあるかも知らぬ。
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