旅するチェリスト水谷川(みやがわ)優子のブログ

2006-05-29 Mon 22:44
暴露ーたいした事でもありませんがー
先週末は泣きながら溜まっていた書類制作に追われていました。いやホント、書類が槍持って追いかけて来る音がしたくらい。
どうしてそうなるか?
それは…シンプルに締切がある物を溜めていたからです。
<宿題は最終日にする夏休み><締切は延びて縮まる寿命かな>

こんな私がA型な訳があるまい。
Oです!

隠し様無い、どこに出しても恥ずかしくない程のO型です。
一度A型になってみたい…
欧州人に「日本人単純スギル!」と不評を呼ぶ、血液型キャラクター判別。一億人を四種に分けるのですから、確かに単純といえばあまりにも…しかし自分にも周囲の登場人物にもそれぞれ該当事項が多すぎる。
ちなみにウチの家族はOとBで構成されており、昔は何か催し物がある毎に大騒ぎでした。なにしろ「計画性」という言葉は本で読んだ程度…家族揃って音楽家という環境が問題の原因だと思っていましたが、数年前に<動物占い>で両親クロヒョウ、姉だけライオンという立ち眩む様な事実が発覚し、それで全て腑に落ちました。
…私もクロヒョウです…

四人中三人クロヒョウの家庭…推して知るべし恐るべし。祖母はゾウでした、O型のゾウ。
卦には家庭内の力関係が明確に出るのですね。

さてさてここから真面目な話。池波正太郎おじーさまがエッセイで小説家の締切への対処の仕方に触れてらしたのですが、彼自身の石橋を叩いて渡る堅実な執筆ペースといったら!!それは淡々としたリズムであり、潔く、池波氏の語る人生観に直結していて「貴方様はやはりA型サマ」という内容でした。
ああ、このままではA型というだけで、コンプレックスが産まれそう。
Oとクロヒョウ(しかもブラウン)を克服するべく努力しよう、と意気込んだ今日この頃でした。←これが三日坊主ならあまりにも恥ずかしい…

あ、全てのO型でクロヒョウの方が私の様とは限りませんから、

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2006-05-24 Wed 14:18
祖父・近衞秀麿の本
祖父について書かれた本が出来ました。
その名も「近衞秀麿 日本のオーケストラをつくった男」

実は奇しくも、先日の朝日カルチャーセンター講座「水谷川優子 祖父・近衞秀麿を語る」の当日に講談社から出版されたもの…この日、5月20日は水谷川の祖父(秀麿の末弟、水谷川忠麿)の祥月命日でもあり、偶然が重なったことに因縁すら感じました。

編集者である矢吹氏と著者・大野芳氏はこの数年間というもの、祖父の軌跡を辿ってお過ごしになった訳ですが、なんせ昔の事…資料はともかくとして取材中にも証人がどんどん亡くなっていく状況、その意味でこうして形になるまで厳しい時間との戦いであった事とお察し致します。
大野氏と矢吹氏は今回この<時代に翻弄され、かつ自由奔放な人生を送った指揮者>である秀麿の伝記を一冊にまとめる都合上、完成原稿の三分の一以上を削らざるを得なくなったそうです。拝読させて頂いた印刷されなかった大部分は、音楽家の目から見ると貴重な資料…少し残念に思いました。ましてや、取材調査をされた大野氏、ご自身はまさに身を削る思いでカットなさった事と存じます。

祖父が亡くなってから、それは長い月日が経ちました。
日本音楽史上、その業績においても指揮者としても、伝説的な存在と言われている近衞秀麿ではありますが、今までたった一冊の伝記も出版されなかった事に複雑な感情を抱きながら、この度<人間・近衛秀麿>を描く最初の伝記となったこの御本に深い敬意を表したく思います。

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昭和42年に講談社から出版された祖父の本「風雪夜話」、その文章はリズム感良く、心地よい。
痛い様に私の心に染み渡る部分と、父の父という、たった二代前の事なのに遠い昔の事を読んでいる気持ちになる箇所とがあります。祖父の代までの価値観はある意味、平安時代から変わっていませんが、日本は第二次世界大戦を境にして善くも悪くも<変わった>のだとつくづく思わされます。

祖父によってチェロという楽器を与えられた私です。
この時代に生を受けた一人の人間としては、自分自身の人生を全うする事に全てを挙げるのみ…
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2006-05-23 Tue 20:03
数日間総まとめ
先週土曜日に朝日カルチャーセンターで《祖父を語》ったその足で神戸に向かい、翌日は神戸税関ミュージックフェスタで税関長との対談トーク&演奏( 詳しくは 写真入りでネ…!)その足で京都にむかい、月曜は6月に関西であるコンサートや夏の講習会の細々した打ち合わせの他に朝日新聞の取材を一本、夜は不思議な御縁で再会した親戚筋と旧交を温め、今日は雨の中、丁度1ヶ月後に迫ったリサイタルの為に奈良・高田の市役所にてプレスリリース。助役さんに御挨拶して…取材を受けて…などと気軽な気持ちで到着してみたら、毎日から読売、奈良など新聞数社ぞろぞろ、テレビ2局の方々が仰々しく市長室に勢ぞろい。はっと気付けば例によって髪はパイナップル、勿論お化粧なぞしちゃいない私、3分で身繕いしました。(←気休め)
記者クラブで仲良しのチームらしく、なかなか和やかな雰囲気で、いつものごとくマイペースに好き勝手な事を言わせて戴いて、いま西からの帰り。
という数日間だったわけです!もうすぐ我が家だ、ネロオ君お待ちかねかな?
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2006-05-17 Wed 21:39
ただいま
ねむ ねむ ねむ…なんとか無事に帰って来ました!
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先日良い空気を欲し、散歩に出掛けたベルリンの植物園にて…
欧州一の規模を誇るこの植物園、世界中の有りとあらゆる植物が300年以上も前から、故郷より大切に持ち帰られベルリンの地に根を下ろした、2万種の植物がのびのびと暮らしています。今はこの緑のベッドの中でひたすら眠りたい。
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2006-05-16 Tue 22:20
コペンハーゲン空港にて・ぶーぶーのお裾分け
以前、拙日記で触れたのでご存知かとは思いますが、ドイツの首都ベルリンにはボーイングなどの大型機種が離着陸出来る飛行場はありません。という事は大陸間を結ぶ長距離飛行機が飛ばないという事。よってくどい様ですが、東京ーベルリン間の直行便は無いのです。(首都のくせに首都のくせに!)

で、LHのフランクフルト乗り換え→ベルリンには最近ちょっと飽きて、今回は私の割と気に入ってるSASで往復だったのですが、なんと只今乗り換え先のコペンハーゲン空港で立ち往生中。まさか旅の最中にこの日記を更新する事になろうとは…とほほ
いえ、私は立ち往生していません。
飛行機が立ち往生しているのです!
たった3時間強の遅れ予定なのですが、当初の乗り換え時間が既に有りに余っていた私は、スカンジナビア・デザインの新作チェックをし、頼まれた買い物を終え、優雅な一休みも含めてこの空港でやるべき事は全て済ませ、さあ後はゲートを確認して頭をポヤポヤのお休みモードに切り替え…!という所でディレートを発見したので一寸ショック。カウンターで100クローネのクーポンを配布されましたが、あんまり嬉しくない。(←我が儘)『もう、この空港に用無いもん』と心がムクれました。
その理由は楽器を持っての乗り換え中はピリピリしてるから…そう、チェロと移動中の私はいつも毛が逆立った猫状態です。通常は非常にぽわっと(ぼーっと)していますが、一人旅道中は別人。
クロサワ映画のトシロー・ミフネの気分で、背中のチェロを庇って四方八方敵だらけ『寄らば切るぞ*触れば己が生まれた事を後悔するであろう**』状態です。
だから、毎回税関のおにーさんや、セキュリティーチェックのヲヂさん達にチェロに関するジョークを言われても笑顔はちょっと引きつってます。(それどころじゃないの)
私の眉のビビアン・リー態勢が解除されるのは、やっと機内。小さな御子様連れの方や、車いすの方などと一緒に(時にアナウンスでもっと早く呼び出される事も)一番先に乗り、事前に電話で予約してある<前後の方々に影響をもたらさない席(直前に機種が替わる事があるので、カウンターで確認するまでは安心出来ない)>でチェロのエクステンション・ベルトを自分で締める(航空会社によっては専門のおにい(おじ)さん達にチェロが寄ってたかって紐でグルグル巻きにされる事もある。着陸時にその<知恵の輪>を解くのは一苦労)。
ようやくチェロの隣に腰をかけた時の解放感と言ったら!!
今まで色んな国の様々な航空会社を利用しましたが、地上乗務員とステュワーデスの連絡が通っている所はきちんとした会社だと思います。
これはお国柄もあるかもしれませんが、イタリアで飛行機に乗るのが一番憂鬱かな。カウンターから始まって、ゲートから自分の席に辿り着くまで、出会う職員事に『これは何だ?』「楽器、チェロ」『大きすぎるから乗せられないぞ』「チェロの切符持ってる」おおーいっ!パウロ!!』『「ほら、見て」『大型荷物一つ、下へ追加で持ってってぇ!』「だから切符有るってばっっ!!!」という戦いをこなすのは試練以外の何者でもありません。一人倒し又一人、進めば敵の武器も変わる…ってプレイステーションじゃないんだから!毎回これでは機内に着く頃には、気の長い私でも堪忍袋の尾が切れて千切れてもうバラバラ。そうだ、学生の頃にはナポリの飛行場でセキュリティーのベルトコンベアーにチェロ(手荷物扱い)が嵌らないから乗せられない、と言われた事もあったけなあ。あの時は泣きそうになって拙いイタリア語で『じゃっ、私もチェロと一緒に貨物室に乗りますっ!隣の席ですからっ!!』と言い張り、空港の一番偉い人がなだめに来てくれたっけ。(係のお兄さんはボスに叱られたのでした)

過去にそうやって鍛えられ、さんざん泣かされたので、現在は目出たく三船敏郎に変身出来る様になりました。切られる前に切れという訳でも有りませんが、昔の様な、いちゃもんはつけられなくなりました。チェロ人口も増えたのかな。N.Yテロの後、暫く楽器を持って飛行機に乗るのはバイオリンでさえ大変だった時期もありました。
ま、チェロとの二人旅のおかげで楽しい出会いもあります。何度か音楽好きの機長に呼ばれ操縦席まで伺った事も有るし、機内や飛行場で同僚に出会う事もあるし…知らない人が話しかけてくる事もあるし、大変な事ばっかりでもないな。チェロのおかげで色んな体験が出来ます。
さ、そうこうしている内に時間も経ってきました。
そろそろ日本では飲まない白ワインか、最近ご無沙汰のウォッカトニックなどを楽しんで、今回はリラックスして乗り込むとしましょう。
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2006-05-15 Mon 22:23
舞い戻る
<舞い>という程には優雅ではないけれど、明日の朝には再び日本へ向けて出発。
今回ほど時の流れを早く感じる旅はカツテ無かった様な気が…
帰国早々、20日は朝日カルチャーで「水谷川優子、祖父・近衛秀麿を語る」の講座があるし、翌日は神戸。双方とも<弾いて語って>踊って歌える…じゃないけれど、人々は私に様々な事を望むのであった。
ちなみに新宿の朝日カルチャーセンターは勿論、一般の方々にもいらして頂けるそうなので是非どうぞ!(お申し込みは03-3344-1998 まで)丁度その頃には講談社から祖父についての本が発売予定(著者は大野馨氏)だし、今日は丁度友人の案内でベルリンの博物館に寄って、祖父が第一回目にこの町に逗留した1920年代の空気を存分に吸って来た所…生きたお話が出来ると思います。
では又、日本で!
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2006-05-12 Fri 00:11
五月のドイツは晴天なり!
録音、無事終了!!!
おかげ様で今回は、中味が濃いものが録れた手応えがあります。
プロデューサーの野島さんを始めとして、ピアニストのMARTIN、TONMEISTERのJULIAN、編曲+aaaのMARK、そしてイマジンのマネージャーコンビK&N!そして家族、友人とENNEの皆様…サポートして下さっている沢山の方々に一言、御礼申し上げたい。
「有難うございます!!」

で、一昨日の夜からデュッセルドルフに来ています。秋のプラン(曲目)を立てながら譜読みをして…やっと肩の力が抜けたらしく、昨夜は久々に熟睡。
ここでは、この夏一緒のオルフェウス弦楽四重奏団と共に過ごしていますが、ビオラ奏者のEMILEは正真正銘のグルメ。新鮮な材料を愛情を込めて手早く作る彼の料理はプロバンス仕込み…どんなレストランよりも私を幸せにする御馳走が食卓に並び、3月末以来消えていた食欲がやっと復活、美味しく物を食せる様になりました。

今の季節、ドイツは最高!まだFIFAが始まっていないから嵐の前の静けさ、でしょうか。皆、いつになくのんびりと暮らしている気配…
5月のドイツで私が真っ先に思い出すのは、"Im wunderschoe(Oに点々のウムラウトが文字化けしてしまうので)nen Monat Mai"…ハイネの紡いだ詩にシューマンの節が、世にも美しい『詩人の恋』の第一曲目です。
そ、留学するまではこの詩の意味が実感できませんでした。だって日本の春の喜びって5月よりもっと前から始まるんだもの。
生まれて初めて体験した欧州の冬はザルツブルグで、灰色に暗ーく淀んだ空を見上げてはため息をついて過ごした長ーい冬…太陽を拝まない日が二週間続くなんてざら。立春をとうに過ぎ、ちょっとした春の兆しに幾度も騙され(暖かになってコートを脱いでも、二日後には真冬に逆戻り、の日々)もう希望を失った頃に本当の春がやってきたのに気が付いた時、この歌が心の中に流れていました。ま、『ザルツなんて南よっ』とドイツ人にはいわれるけれど…
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2006-05-02 Tue 11:21
行って参ります
しとしと
でもなんとなく波立ってた気持ちが収まってくる。そんな小雨日よりの成田から…
今日の旅のお供は空港で買った池波遼太郎!そう、日本人らしい文を読みたくて池波正太郎と司馬遼太郎のダブルタロウ。選んだのは双方エッセイ、戦国の女達と男の作法です!どっちがどっちかは、おわかりになりますよね。
では、いざベルリン!
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