旅するチェリスト水谷川(みやがわ)優子のブログ

2007-11-26 Mon 21:01
一週間まとめ日記
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というわけで先週の日曜日に新幹線の中から見た富士はそれはそれは美しゅうございました。こんな風に…
いやあ、日記が滞ってしまいごめんなさい。
19日の大阪倶楽部は御陰さまで緊急に椅子を増やすほどの大入りのお客さま。どおりでマイクやライトチェックの時に何度も『暖房はいりませんよねっ!』と主催者の方に確認されたはずで、本番中は皆さまの熱気で弦が緩むほどでした。それに『負けへんでエエ!』と「ペールギュント」やファリャも熱い演奏となった感じ。。。
いらして下さった皆さま、ありがとうございました!
大阪倶楽部は友人が披露宴をしたところだと聞いていましたが、大正時代の建物で、雰囲気が三井倶楽部や横浜、神戸の昔の銀行に似ていて本当に素敵。しかし当日はノスタルジーに浸る暇もあらず、本番終わってサイン会の後には最終新幹線で名古屋まで。もう東京には戻れない時間だったのです。それどころか新大阪駅では先日発見したキオスクのたこやき屋さんまで店仕舞い、お土産も買えず…
(あ、大阪倶楽部のお隣にある老舗の「鶴屋八幡」http://www.turuyahatiman.co.jp/ではちゃんと祖母の大好物の錦糸卵…じゃなかった<鶏卵素麺>top_navi10_2.jpg
と即席しるこを買い求めたんだった。即席しるこは留学中に母がよく送ってくれました。和三盆の味が品よく、この季節はおススメ)

↓留学時代に10数回のイタリア演奏旅行を共に生き延びた、戦友・ピアニストの中川朋子嬢と。新幹線の中で…もう前半後半で着替えたドレス姿の写真すら撮り損ねました。。。せっかく新しいコンピューターにしたのにデジカメの出番が…
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新しいコンピューター…そうです!10月26日(だったかな?)を待ったマックユーザーの私はただ今レオパードを駆使しながら、この日記を書いている訳です。(お忘れの方もいらっしゃると存じますが夏前に日本で使っているG4(マックのノートブック)を気絶させた(どうやって??)私はレオパード発売を目前に控えて新しいコンピューターを買うのが悔しいから、夏3ヶ月のヨーロッパ滞在期間は家人のMacBookを横取ってのフル活用、やっとここでMacBook+レオパードデビューに至った訳です。
そう、ウチの家族はマック一族apple_logo_h42.gif
どこもリンゴだらけです。iChat(マック同士のテレビ電話)が出来る相手は近親者の中でもざっと数えて8名。勿論、夫婦は一人一台です。ちなみに姉の夫は『Dr.マック』と呼ばれ、世界中の困ってる友人(また音楽家にマックユーザーが多い)たちが彼に質問メールを送ってくるし、私の父も大昔リンゴの模様のコンピューターが小山ほどのサイズだった頃から作曲にマックを利用していました。(すごおく単純なトランプゲームや麻雀もよくしてたけど)
でも正直なところ、怠け者なので携帯メールの方が返信早い私でした。
さて火曜日は名古屋から加藤家に新曲の合わせに伺い、水曜日は仙台へ。
その理由はこれでした。IMG_2323.jpg
これ、手書きのポスター。
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これもです。IMG_2345.jpg
仙台には2001年から毎年秋に訪問コンサートに伺っている少年と少女の更生施設(少年院)がそれぞれ一カ所ずつあり、今年で7回目のコンサートでした。T少年院では毎秋、院生たちが上のような手書きのポスターで迎えてくれるのです。

子供たちは毎年(ほどんど)変わっていくし、時には院長先生が一年ごとにお変わりになることもある。その中で、誰に頼まれた訳でもなく訪問コンサートを続ける事が出来たのは、一回目の訪問コンサートからずっと付き合ってくれてるピアノの中川嬢、10数年前にドイツの少年院で訪問演奏をし私に影響を与えたバイオリニストのマーク・ゴトー二(彼は仙台の他、東京や大阪、京都や兵庫、北海道までの少年院で一緒に訪問コンサートをしてくれています)といった仲間のおかげ。それから一番最初に御縁をくださった篤志面接員のF夫人、当地で出逢う職員の先生方や、院長、園長の先生方のお人柄、なによりもその方達の子供たちに対する姿勢が次の訪問コンサートへと歩ませて下さるエネルギーとなります。(もう一言、お読みになりたい方は下の「続きを読む」へどうぞ)
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で、22日はマークのサロンコンサートに飛び入りでゲスト出演、久々にコダーイの二重奏を弾きました。終わってからのワインとキャナッペが美味であった。23日は形相変わりながら、加藤さんの新曲、チェロソナタとフルート四重奏曲2曲、そしてスペシャル・サプライズ・ゲストのM本さんを迎えてのアンコール曲の合わせ…

そしていよいよ、11月24日に加藤昌則さんの個展がトッパンホールで行われた訳でした!IMG_2355.jpg
どおです、この華やかなお顔ぶれ、一番左でヘアが弾けていらっしゃるのは加藤さんを『歌よみ人』と称された 日経新聞の池田卓夫さん(北欧音楽家通で家人の父親も弟もご存知)、私、お馴染みバイオリンの鈴木理恵子お姉さま、当日のヒーローで即興演奏まで披露した加藤さん、フルートの山形由美さま(本当に「さま」です、この方は!)、加藤さんの親友でアンコールの歌曲「じゃあね」(詩は谷川俊太郎さん)を歌われた宮本益光さん(本当にメチャクチャ素晴らしいお声です。隣で弾いていてチェロが一緒に鳴っていました!)
チェロソナタはダークダークと言われながらも、最後には希望が一筋残ったように響いたと思います。後半も楽しいコンサートでした。
何もないところから音を紡ぎだすんだから、しみじみ作曲家は凄い!加藤くん、お疲れさまでした!
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2007-11-17 Sat 23:50
出逢いの美術館
さて音楽関係者と学校関係者が特に忙しい日本の秋であります。
バタバタとした予定の中、一昨日は半日がかりでアーティスト写真を撮っていただきました。DSCN2772.jpg
メークは最近お世話になっている可愛いIさん。今回はカメラ、メークの方々を別として、付き添い&見物人がなんと7人という、いつになく賑やかな撮影になりました。
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撮影場所はご縁あって世田谷の村井正誠記念美術館。朝早くに駅で待ち合わせをして、徒歩で等々力渓谷の上の橋を渡るとなんともいえない冴えた風がさっと川の空気を運んできます。住宅街の中で静かに佇んでいる美術館に辿り着くと、館長をなさってる伊津子夫人が自ら落ち葉を掃きながらのお出迎え。夫人は私のコンサートにいらして下さったこともありますが、いつもチャーミングな方。小柄なお体には様々な感性やエネルギーが溢れていらっしゃるのを感じます。DSCN2871.jpg

この美術館はさりげなくて暖かい。残念ながら村井氏にはお目にかかる事がなかった私ですが、この芸術家がどんなお人柄だったか、まるでついさっきまで彼がそこにいらしたかと錯覚させる建物です。中に入ると作品が両手をあげて包んでくれ、作者の温もりを感じる…さらに、建築家の隈研吾さんの村井氏に対する敬愛を感じ、なんか二人の芸術家のコラボレーションの真ん中にいるようで、幸福な気分になって撮影していただきました。(村井氏の作品は生意気な申し上げ方ですが、非常ーーに私好み。こっそり一枚持って帰りたかったくらい、好きです)
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今回またまた<ご縁>でお願いしたのは女流カメラマンの山崎亜沙子さん、彼女もこの空気の中でノッていました。静かな中に彼女のイメージが湧くのが聞こえる、そんなフォトセッションでした。DSCN2858.jpg

というわけで、レンズを向けられるともれなくフリーズするという、自他ともに認める<写真鬼苦手>(集合写真ならまだいい)の私も、幼稚園時代ぶりにカメラに向かって笑ったような気がします。
亜沙子さん、感謝!お付き合い下さったみなさま、ありがとう!

昨日はピアノと合わせ、今日はバイオリンと合わせ、明日には関西に向かいます。
大阪から帰ったら今度は写真の選定作業かな…今から楽しみです。ふふふDSCN2820_2.jpg


そうそう、撮影の最初、顔がほぐれてくるまでずっとチェロを弾いていました。撮影完了してからは館長の伊津子夫人を始めとする皆さんに御礼のバッハを…この美術館、ウチのチェロくんも好きみたい。音と空間と絵が響き合っていました。いずれはバッハのコンサートかな。
出逢い=ご縁!
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2007-11-14 Wed 23:23
ウルトラマンVS加藤くん
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あれはなんだ!
カラス?
いえ、ウルトラマンです。

という事で昨日は朝から19日の大阪公演のための合わせ、ピアノの中川嬢宅に前日から泊まり込みという鼻息でした。これは彼女の家のお近くにで飛んでいらっしゃるウルさま。
あ、お陰様で大阪倶楽部は既に完売ということで、満員御礼ありがとございます!!

続けて24日にトッパンホールである加藤昌則さん<パーソナルクラシック>の練習に走って、バイオリンの鈴木理恵子お姉さまやフルートの山形由美さまと美しくも楽しい「秋の四重奏」を、それから遅くまで加藤くんとチェロ・ソナタの合わせに没頭しました。
いや、このチェロ・ソナタは一言で言って<凄い>、それに尽きます。あんまり凄いのでツボにはまって何故か曲の途中で笑いが止まらなくなって、二人で転げてしまいました。いえ、曲はユーモラスな曲ではなく、むしろ正反対。加藤くんのダークサイドを一手に引き受けた作品です。

何かがあまりにも突き抜けてしまっている時って、おかしくないのに笑ってしまう。皆さんはそんな体験なさっていませんか?
そんな曲。
今までの加藤ファンが絶句するような。。。

加藤作品には感情移入し易い私ですが、この曲には全力かけます。もう!
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加藤くんも気合い入っています。
皆さま、24日を是非お楽しみに!!

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2007-11-10 Sat 23:50
霊巌寺で王子と秋を紡ぐ
今日は江戸の香り残る寺町、清澄白河の霊巌寺でEnne倶楽部主催のコンサートでした。
今回のゲストはお馴染み、笛吹きプリンスこと一噌幸弘さん!
(そういえば今日はトークの最中に一噌さんを「笛吹き王子」と連呼していました。
おかしいな「笛吹きプリンス」だったはずなのに。これじゃ「笛吹き童子」みたいだわ。
(笛吹きプリンス (10/26)ご参照http://yukomiyagawa.blog5.fc2.com/blog-entry-329.html

霊巌寺さまの御本堂は響きが暖かくて、今日のような雨降りの日には弦楽器奏者にとって有り難い会場でありました。王子からも「大変気持ちのいい会場でした」とお褒めのお言葉を頂戴。(でもチェロは湿気で指板がベタベタ、滑って大変)

今日のソロはバッハ6番からプレリュードとサラバンド、そしてシチェドリンの「ロシアの断片」を弾きました。この曲、実は人前で弾いたのは初めて…留学生時分に発見した曲ですが、なんとなく御縁がなくプログラムに入れなかったのです。DSCN2684.jpg

今回、譜面に記されている自由さを発見出来たのは、一噌さんのおかげです。合わせのときから、一緒に音を出していて得るものが本当にたくさん有りました。

そして、笛吹き王子の<笛=Love(-.-)/>は舞台の上で全開。ついでにギャグも全開。(横で吹き出す私)DSCN2742.jpg



なんか彼の笛に対する純粋なものは聴いている人(一緒に弾いている私も)異次元に連れていくみたいです。ただの「腕自慢」や「技自慢」とは一線を画している。やっぱり王子は違う星からやってきたのだなあ、としみじみ思いました。

しかし!!一噌さんオリジナル曲に必ず何カ所か書かれている「ソロ」という言葉!これって即興なんですが、「即興」と言われると…しかもコード進行を追って即興で弾けと言われた日にゃあ…!死ぬ気にならないと弾けないのです。(本番は死ぬ気になりました、もちろん)
やっぱりジャズや一部のバロック奏者の方々みたいに自由には全然いかない。武満徹さんの図形楽譜即興なら安心して弾けるんだけどなあ。

でも今日の本番を体験して、なにか体の奥からメキメキと変化している音が聞こえる。私の中で一噌パワーが炸裂しているのでしょうか…(チェロ弾き童子??)
これから弾くベートーヴェンやバッハの読みが変わってきそうな気配がしています。

それから王子の御蔭で生まれて初めて打ち上げで、しかもお店で演奏を!大好きなヘンデルのソナタ、即興は「ちんちん千鳥」と「アメージンググレイス」*←ハ長調だったのだけど途中で「赤とんぼ」に変わってしまいました。。。楽しかった!

「今日は大変楽しかった。また是非このデュエットをやりましょう!」とは別れ際に固い握手をしながら笛吹き王子が仰ったこと。
はい、王子。是非とも!!20071110185537.jpg

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2007-11-06 Tue 20:23
A.Q.Tそしてフランスの風
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2月9日にデビュー(?)コンサートが決まっているチェンバロとバイオリン&チェロのユニット「AQUA TRINITY」、昨日は初音出しでした。
ピアノトリオは小学生の頃から今までずっと弾いて来ましたが、チェンバロとの三重奏は音の響きが全然違うので古今に知られる名曲を弾いても新鮮!
~バロックからピアソラまで~あながち言葉だけでなく、これは面白いものが生まれそうだと自分たちで改めて確信したリハーサルでした。(乞うご期待かな。)

今日は美容院にいって何百グラムか軽くなってフランス人の奏でるフランス音楽を聴いたら肩も軽くなっていました。
う~~ん、おフランス!いつも私が一緒に弾く仲間はオーストリア、ドイツ系(またはドイツ語圏で学んだ色んな人種)が多いので、久々にしかもこうして日本で聴くと差が際立つなあ。フランスにいたら逆にそこまで思わないものを、今は特に客観的に感じているみたい。やっぱり空気の密度や色が全く違って面白い!
音楽はしみじみ奥深いなあ。
さて、これからさらに10日の打ち合わせ。
でもなんとか明日になってしまう前に眠りにつかなきゃ!
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2007-11-04 Sun 22:02
「皇子の勾玉」&ヨレヨレ…
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昨日は上北山村の小橡(ことち)にある瀧川寺で弾いて参りました。写真は後醍醐天皇の御子さまがお祀りされている北山宮…
北朝から逃れ瀧川寺に身を潜めていらした皇子は三種の神器の一つである勾玉を護って赤松氏と戦い若き命を散らす…→「長禄の変」歴史の時間ですね。(私は実は日本史より西洋史が得意。お恥ずかしながら日本史はマダラ知識なんだもん。)
で、実際行ってみると今でこそトンネルで便利になっていますが、凄い山の奥!こんなところまで草の根分けて捜し出されたのか…としみじみ。
演奏の後でお寺の裏にある少年王のお墓に手を合わせてきました。

このところ週一で飛行機か新幹線、時には両方で移動していたので根性ナシの私はちょっと疲れが出て来たらしい。(新幹線って食堂車があれば楽しいのにね。)
「疲れがでる」というのは私の場合、全速力で走ってパタッといく子供に似ています。背中にブラックホールがくっついてるような感じ。エネルギーが吸われてそこから出ていくのが自分でわかる。
今必要なのは睡眠、水、果物そして新鮮な空気かな…など呟きながら帰路に着いている次第です。
今週は10日に一噌さんとの本番があります。鬼才にエネルギー取られる前に、こちらが盗らなくちゃ!
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