旅するチェリスト水谷川(みやがわ)優子のブログ

2008-10-31 Fri 12:40
音と色の呼応 ・東山魁夷館
 伺って参りました、信州は信濃美術館・東山魁夷館!

一昨日は見事な秋晴れで、既に新幹線の中から鮮やかな秋色の自然を楽しんでいました。


 長野駅からタクシーで美術館に到着した瞬間は、お隣にある善光寺の素晴らしい御門に心を奪われるものの、横目で見ながら即リハーサルへ。。。

 「合わせの後にお散歩を!」と言っていたら、案の定のタイミングで雨が振り出して断念…


東山魁夷先生の作品のオーラに包まれた、明るくて素敵な館内の様子です。
(敏腕マネージャーH林による撮影)
IMG_5103^1
今回、磯嬢とさんざん悩んだのはドレス、なにしろ作品の邪魔をしてはいけません。

なので前半は先生がお好きだったモーツァルトを意識して淡い色調を…

ヘンデル-ハルヴォルセンやバッハを弾いて、いよいよモーツァルト。
 ドン・ジョバンニやフィガロ、魔笛のオペラからアリアの編曲版を弾かせて頂きました。
 IMG_5097-12.jpg
2人ともに、磯嬢御用達のお店のドレスで色調ぴったり…
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 演奏していて、不思議なことに気がつきました。
1曲弾き終わる度に会場の絵がさらにくっきりと、まるで発色しているように見えるのです。
作品の色彩が体内に入ってくる感じ…あれは何だったのでしょうか?

 そして後半は加藤昌則さんによる私たちの「持ち曲」、『ある映画音楽のための二重奏』~ゴットファーザーのテーマから始まって、今日の目玉である初演に移ります。

 その名も「WHITE SHADOW~真白き静唱~」

加藤さんが東山先生の絵を研究し、得たイメージを音で表した作品ですが、演奏中に何かの狭間を漂っているような不思議な感覚がしました。

 演奏会終了後のサイン会に並んでらしたお客様が『わたくしは何十年も先生の御作品を拝見していますが、あの曲の間はパアーッと色んな絵が見えてきました。作曲の方にどうぞ宜しくお伝えください』と仰って下さいました。本当に加藤氏、大ブラヴォー! 有難うございました。

最後はこのチームでの初コダーイでしたが、2人ともに思う存分演奏して、最後の音を弾ききった瞬間は満面の笑みでした。

 気持ちよく弾かせていただいたのは音と絵が呼応し合っていたのかもしれません。

美術館の方々と、先生の絵の世界に溶け込んでいる?
IMG_5128.jpgこの美しい湖は長野だそう。東山魁夷先生は心から信州を愛されたのですね。

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こちらは信濃毎日新聞のIさん、東山家秘書のSさん、後半を白に統一した私たち2人、美術館館長のMさん、NK新聞のSさん

 この美術館コンサートは本当に沢山の方々が力を合わせて作り上げていらっしゃるようです。

皆さま、ありがとうございました。


 今回「あわよくば拝見したい…」と、私が密かに願っていた「美しい木の椅子展」…
もちろん、そんな時間はなくて帰りがけに悲しんでいたら立派なカタログを下さいました。
大好きな北欧の椅子や松本で生まれた椅子、その名の通り美しい椅子が沢山載っています。
本物が見たかったなあ!(ホントは触りたい…)
IMG_5162.jpgでも展示会は11月16日までですので、いらっしゃれる方は私の代わりに是非。

全て終わった後は、今回、最初から最後まで大変お世話になったNK新聞社チームと<信州の宴>へ!IMG_5130.jpg勇気のある方は下記の『続きを読む』をクリックなさって下さい。

おまけ:これは帰りに嬉しく買った憧れの「おやき(野沢菜入りが最高)」&信州のお酒「真澄」
IMG_5164.jpg明日は所用で西へ参ります。紅葉は綺麗かしら?

音と色の呼応 ・東山魁夷館の続きを読む
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2008-10-29 Wed 07:40
菩薩と王子
  かくて時差と原稿書きで夜は更け…

公明正大な堂々たる寝不足が続いております。
 体の内側がなんとか不自然なリズムを治そうと動いてるのを感じる毎日で
 胃の近辺に誰か住んでいるみたいな感覚…



でも、昨日はそんなのも一気に吹き飛ぶ体験をさせて戴きました!

 1つめは午前中に伺った歌舞伎座での紫派藤間流舞踊会で友人Sの藤間 紫希波(ふじま しきなみ)としての踊りを拝見したこと。

演目は「時雨西行」

 世を果無んで出家した西行が雨宿りの宿を乞うた遊女…実は普賢菩薩の借りのお姿だった、というお話しです。

幕が開け、一人旅の西行に気を取られているうちに、ハッと気がつくと気配なく、そこに立っている遊女がありました。
 その姿のなんと美しいこと

儚い立ち姿に、既に訳も分からず涙がこぼれ落ち、<物の哀れ>を思いました。

 嵶やかで優雅な佇まいに思わずため息が漏れます。

 そして遊女としての艶やかさに見惚れ

 菩薩の姿に平伏し

同じ世界のものとは思えない美しさは、静かに心の奥底まで入って来ました。

 個人的な心の情景としては、去年の夏にフィンランドでシューベルトの歌曲「冬の歌」を聴いたとき感じたものに似ているかもしれません。

語弊があると困りますが、歌舞伎座から世俗が拭い去られた一時は、まるで時雨に浄化された心のように感じました。2222222
 紫希波さま、心から感謝を! これからも楽しみにさせて戴いています。(写真がボケて悲しい。。。)


 そして2つめの寝不足も吹っ飛ぶ体験はもちろん、ご存知「笛吹き王子体験」
これで完全活性しました。

歌舞伎座から走ったのは、お知らせしたNHKの日本賞授賞式のリハーサル、サウンドだけでなく、カメラチェックもあって、なんとなく落ち着かず。。。

一噌さんも私も楽屋で練習しまくる。で、時々、扉を隔てて掛け合いしたり…外にいた人はさぞおかしかったと思います。

 そうそう、今日は皇太子様だけのお出ましだったはずが、なんと妃殿下雅子さまも御臨席に!(白いスーツでお元気そうなお姿、本当に嬉しく思いました。 )

 そして肝心の本番…出番を待っている裏での数分感、会場に満ちる熱気が伝わってきます。

先ずは王子の獅子:気合いが入って、千尋の谷に牡丹が舞い落ちる様が見えた気がしました。

 そこから一瞬の即興へ…私も<和>の世界に突入、自分が弾いているのがチェロなのか、チェロが自分なのか…

 そして、そのままバッハ・リコーダーソナタ BWV 1034へ移行。

 出だしから嘗てないスピード感!
でもテンポではなく、導入部の気迫が繋がったもの。だから早いとは感じない。
相手の音と自分が融合したり、離れたり、主張したり、同調したり…例によって楽しかった!!

舞台を下がると裏で聴いてらした皆さんから『リハより1、5倍くらい早かったですね。でも、良かったです!』とか『和と洋、能管とチェロが丁々発止と受け合って面白かった』というご感想を戴きました。

 で、楽屋に戻ると王子、早速にこちらの楽屋を覗き…
   王子『で…どうでしたか?』
   私  「はい?」
   王子『本番…どうだったでしょうねえ』
   私  「…バッハ、怖いですね」
   王子 『も~の凄~く、怖いですねえ!』

 そして、私が余す事無く私見を述べると 

  王子『ほほーう、そうですか、そうですか。いや、面白いですねえ』ですって。

 まったく…王子って…
「クスクス」から爆笑まで、ずっと笑っている私です。ウチのマネージャーK氏も早速<王子>のトリコとなった様子。

またもや来年の3月が楽しみになりました!!!(3月1日の午後は東京の真ん中の某所で公演です。もう少ししたら詳細アップ致しますのでカレンダーに○をして暫しお待ちを!)

 左が今回の仕掛け人O森氏、素晴らしい機会を有難うございました!(K野さん、感謝申し上げます)
IMG_5076.jpgダイジェストなので我々のシーンが放送されるかは未定ですが、授賞式の放送日は11月2日(日)21:00~21:59 放送はもちろんNHK(教育テレビ)です。

ちなみに王子、私共にメイクのお姉様方にハイビジョン用のファンデーションを塗って戴いています。
 だから、という訳ではありませんが、一瞬でも映るといいなあ。。。


じゃ、今から長野に行って参ります!!
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2008-10-27 Mon 23:23
昨日と今日
昨日の午前中は久々に能管プリンスこと一噌幸弘さんとバッハを合わせていました。


 実は明日「NHK 日本賞授賞式」で演奏させて戴くのです。
皇太子さまが御臨席の式典なので演奏分数も秒単位、テンポに狂いは許されず…
即興も一部分あるので、キュッと集中して臨もうと思います。


 それにしても王子との合わせはいつもスリリング(本番はもっとだけど…)、と同時にほのぼのします。
本当に「吹いていれば幸せ」な笛吹王子なのです。

来年3月はまたご一緒にコンサートする予定なので、今から楽しみにしています。
  ー即興に付いて行けるよう、今から体力つけておこうっとー

もちろん、まずは明日の本番で!



 それから午後から夜にかけては磯嬢と信濃美術館の合わせ、明後日に初演する加藤昌則氏の作品も2人で音を出して納得しました。コダーイも大分、「私たちの世界」が見えてきて弾いていて楽しい。

リハ後はご主人と3人(それにしても、この御夫婦は美味しいものにかける情熱が凄い)で地元のお魚に舌鼓を打ち、「神亀」のー活性にごり酒ーでパタンキュー。

時差のせいで早く目が覚めてしまった。。。

 今日は加藤氏も駆けつけて下さって、さっきまでリハーサル。
東山魁夷さんの絵を研究して書かれた今回の作品は、シンプルな音の中に東山画伯の世界ー静寂な中に在る盤石なものーを表現、さすがは加藤大魔人という美しい曲です!
photo.jpg
チーム3人、リハ後はコクがある<鎌倉ビール>で美味しく楽しく気炎をあげてきました。


 さて今からは…期限の近づいている書類提出のため、お茶を飲みながら原稿書き!!

ベルリンではゆっくり過ごしたので、暫くはエネルギーフル回転で行けそう、かな。
いや、元気なのは時差ボケなのかも。。。
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2008-10-24 Fri 23:55
本の知恵
ただいま!

 皆さまが「無事」を祈ってくださったので、昨日「無事」に帰ることができました。


台風の影響なのか、気圧の変化が凄かったらしく、珍しく飛行機が大揺れに揺れたのです。

 本当に何事もなく日本列島に着陸できて良かった。。。

あんなに揺れたのはナポリからミュンヘンまでジャンボ機に乗客6人で「いたずらな秋の旋風に翻弄される木の葉の気持ち」を体験して以来のこと。いや、まったく。

成田の近くまで来ているのに降りられず、「管制塔の指示を仰いで高度を変えますっ!しばらく揺れますっ!」という副機長さんの早口英語がヤケに焦って聞こえました。

スチュワーデスの方々も立っていられないくらいの揺れがずっと続いて、大きな波が来る度に機内が「おおっ」と一斉にどよめくのに、その昔、豊島園で乗ったフライング・バイキング(確か…大きな舟が横揺れするの)やディズニーランドのスペース・マウンテンをしみじみ思い出させて戴きました。

  この私が何度もヒヤッとしたのですから、こういうのが苦手な方はさぞや…

とにかく、全員無事に到着できたことを本当に感謝しています!!



 さてさて、本日は早速に鎌倉の中央図書館でコンサートでした。
IMG_5046.jpg最初は本に囲まれて演奏する計画だったそうですが、人数が入る場所がなく結局こちら↑へ。左は今回の仕掛人ー図書館を愛するーK瀬さん。『早々に満員になり定員数を60名に増やしましたが、まだ今日もお問い合わせがあって…』とのこと、有り難や有り難や…です。
IMG_5051.jpg「本と音楽とワタクシ」を語る語る。
なにしろ字が読めない時から両親の本を齧っていましたから。。。

 本を魔法の箱みたいに思ってたのです。知恵が沢山詰まっていて、開くだけで何かが起こると信じていました。小中高の学校時代は図書館は隠れ家だったし。試験の一夜漬けも、ここなら効果ある?!
IMG_5061.jpgで、語りの合間に弾きます弾きます。これが本当の弾き語り。。。
 ーシャルルペローとグリムにバッハや松尾芭蕉、ハリーポッターとエルガー&ハックルベリーから鳥の歌までー
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ホールと違って客席はこんなに近くです。
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ー最後に司書の方々と本に囲まれてー

 付き添って下さった細やかで優しいM野さん…こんな<本のお姉さん>がいる図書館は心地良い場所に決まっています。

 私も大人になって図書館に足を踏み入れたのは実に久しぶり。ちょっと棚を見ただけでも読んでみたい本が沢山あって昔のようにワクワクしてきました。


    それにしても夜の図書館のなんと魅力的なことか… 


    誰もいなくなったら、本たちは絶対に会話してるはず。

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2008-10-22 Wed 23:50
終わりは始まり也
今回の<ベルリン自宅ライフ>も終わりに近づき…

明日の朝は荷物をまとめてとっとと飛行機に乗らねばなりません。
  

   そして…目指すは、もちろん日本!

到着翌日の鎌倉図書館でのコンサートはお陰さまで、告知後あっという間にお申し込みが定員を超えたそうで、真に有り難や也。。。

音楽と本のトーク・コンサートなのですが、演奏する曲は決めたものの、お話する内容は飛行機の中で見る映画に影響されそう。


 ↓は先日、家の前で○○を発見したところ。
それはネコならぬ
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<ベルリン・リス>でした。
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家の真ん前、いえ、前庭から「我が物顔」で道路を行き来するのに遭遇!
階下の家族が飼ってた(そして夏に行方不明になった。。)ネコさんがいないから、ふんぞり返っています。
 しかも巨大です。
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『ちょっくら道のあちら側の公園の木の実を拾ってきたぜ。へへへ』という態度で可愛いというよりも、少しギャングの血が入ってる?

 しかし…ここに来てまでリスに脅かされるとは!


そして、ブログも時間切れ
ワタクシの<男の手料理教室>:今回凝ったのはバーニャカウダ、最初にニンニクを豆乳で下茹でするのが我が家の秘訣。「梅安ベルリンメニュー」や、「キュピレットとモンターギュ2色のパスタ」とかの新しいレシピを編み出したのですが…(何故<男>とつくかと言えば、とうていプロの主婦レシピではない「趣味の世界」だから。。。)
それに我が<シェーネベルグの週末市場>:もご覧に入れようと思ったのですが。。。
一応、写真を一枚入れておきましょ。
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また日本でアップします。

    それでは、無事を祈って下さいまし!
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2008-10-20 Mon 23:48
シェーネベルグの日々
 ただいま果物豊富なベルリンの台所
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というのも、北国では寒くなってくるとビタミンがどうも不足がちで。。。

 ベルリンは真冬になっても、店頭に一応は野菜や果物が並んでいます(日本ほどでないけれど)が、やっぱり露地ものではないし、種類は少ないし、どこかイキが悪くて、暮らしているうちにヒシヒシと生野菜不足の危機を感じてくるのです。(冬野菜はポトフやシチューにして沢山食べます)

そんな影を吹き飛ばしてくれる我が家のニューフェースは<ジューサー>さまIMG_4866-1
M夫さんの衝動買いなのですが、ご存知の通り、ジューサーは果物や野菜から水分を搾り取ってジュースにする機能のみ。
 飲まなくなったら、もれなく無用の長物として台所の隅に。。。

このジュース・ブームが習慣になるかは、まだ未知数だけど…ジューサー、頑張ってね。
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取りあえず、毎朝まるで新しいカクテルを生み出すベテランバーテンダーのように、様々なフルーツミックスに挑戦しているM夫

一昨日はパイナップル オレンジ キウイ 人参
昨日はマンゴ リンゴ オレンジ 人参

今朝はリンゴ 蜜柑(クレメンティーナ) 洋梨 人参

しかし…人参にはどんな果物の影も薄れるものですね。
香りといい、色といい、味といい、恐ろしいほどの存在感ですし、第一に驚くほど水分が多い。
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次回はグアバとかパパイアを試したいそうですが、やっぱり人参は付いてくるのでしょうか。。。


 こうして考えると、「東西分裂」の真っ直中である60年代のベルリンで青春時代を過ごした両親の『冬は通常ジャガイモと林檎しか売っていなかった…』という究極の体験と現在のベルリンでは比べ物になりません。『留学中は市場に出遅れると人参のシッポくらいしか残っていなかった』そうな。

そうそう、当時はジャガイモは石炭屋さんに売っていたそうです。グリムに出てくる魔法使いみたいなおばあさんが『何キロ欲しいんだえ?』と、シャベルでドラム缶から掘ってくれたらしい。シュールですね。


  家の外の様子も少し…
私が住むシェーネベルグ地区の秋模様IMG_4918.jpg
街のあちこちに小さな食料品店やアンティークのお店が有ります。IMG_4920.jpg
そして…意味ありげに立つ↓私のIMG_4913.jpg
目的地は
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数日前に見つけたばかりのワイン屋さんGOLTZ23
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この日は最近スペインの良いワインを発掘している女主人が色々と教えて下さいました。
プローベ(試し)ワインを大量に注いで戴いて、満面の笑みになってます。

 先日に飛び込みで買って気に入ったワイン(Rioja Urbinaの1997年セレクション、次回はグランレゼルバに挑戦!)が非常に美味しくてしかもリーズナブルだったので「大人買い」(という言葉を最近学びました)しようと思ったら、残り3本しかなかった。。。

  美味しい飲み物があると料理のしがいもあるというものです。

そして明日も頑張ろうという気持ちに!!
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2008-10-18 Sat 04:04
ネコの穴埋め。。。(ネコが穴に埋まっているのではありませんから、念のため)
ドイツの秋は深まり方が日本に比べると結構急速かもしれません。

 綺麗綺麗と喜んでいた紅葉はどんどん<落葉>に変身し、
ちょっと空気の入れ替えに窓を開けておけば、良い感じに色づいた葉っぱたちは次々に部屋に侵入してきます。
IMG_4877.jpg街を歩けばブーツの下でカサカサ…と音を立てる乾いた落ち葉たち。。。

  実はただいま、例によって宿題に追われる子供状態です。

なにしろ、世界中の何処にいたってやらねばならぬ事はー待った無しーで飛んでくる時代。


 譜読みしなくちゃいけない楽譜が次々に
メールで来るわ(10月29日にバイオリン・磯絵里子嬢と信濃美術館で初演する加藤昌則さんの新曲)
ファックスで来るわ(10月28日に能管・一噌幸弘さんとNHKの某式典で共演させて頂く曲)

技術の進歩は侮れませんのう…便利で大変有難いけれど、些か首に鈴付けたネコの気分がしないでもない。


 という訳でネコの話になりましたが、
なかなか猫拾いの旅に出られないワタクシですので、先日激写した<ネロオの仲間たち>を!


。。。ここから先はネコがお嫌いな方はあまり。。。

 ↓は先日ミュンヘンで立ち寄ったキム邸。
以前、日本でも共演したことのあるピアニスト+画家+ギャラリストの彼女は大のネコ好き。
一昨年に飼っていたネコが行方不明になって昼夜泣きながら探してからというもの『もう、絶対飼わない!』と言い張っていたのですが、子猫を見てしまったら心がヘナヘナになったらしい。やっぱりね、ふふふ
IMG_4784.jpgで、『ミュンヘン来るなら寄ってって!ウチの子たちを見てって!!』とのことで、彼女の新しい家族に会ってきました。

 早速にBUーKATZE発見!!

ご主人クラウスがハマっている日本製のマッサージ椅子を乗っ取って寝ています。

(ちなみに彼は歯医者さんなのですが、診療所の待合室に何台か置いてあるらしいです!
歯医者さん嫌いの患者さんたちも揉みほぐされて『麻酔注射の時に歯茎が弛緩してて楽なんだよ~』と現実的な話を聞きました。そんな使用法もあるのね)

くわっ!シッポ太いっ!!!IMG_4777.jpgこの子が<ルナ>
IMG_4786.jpg黒白の子はなんと<ネロ>
IMG_4781.jpg毛並みツヤツヤ&プカプカ!
でももの凄く眠いらしくて全然反応しやしません。ちっ!
IMG_4787.jpg「ほーら遊んでくれないと耳折り畳んじゃうぞ~」、我を忘れたネコ飢餓状態。
IMG_4788.jpg『あのう~ボクもいるんですけど…』
気が付いたら、すっかり家の主クラウスさま↑の存在も忘れ…失礼した次第でした。




 そういえば、子供の頃に寂しかったり悲しいときには言葉無く(まあ、当たり前ですが)寄ってきたネコたち…こちらの心がわかるのだなあ、と思ったものでした。
自分だけがネコ語が出来るんだと信じていたっけ。

今でもネコは、私にとって時間とやるべき事に追いつめらた時に(って自分の錯覚なんだけど)、心をふわあと緩めてくれる存在です。


 ベルリンでは料理とワインに没頭してネコの不在を穴埋めしております。
あれ、でも日本にいる時とは比較にならない程のんびり過ごしているんだった。。。

じゃ、仕事(宿題)に戻るとするか!
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2008-10-15 Wed 23:40
留まる渡り鳥。。。
  『ベルリン寒いのでは?』
というご心配を戴いているようなので写真付きで御報告
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昨日もこんなインディアン姿で出掛けていました。下はブーツです。

が、例によって未だサンダルの女の子も元気に闊歩しているようで、相変わらず自由無法地帯のベルリンです。

 これは先日のルガノ湖で姉と散歩の図、ぽかぽか陽気でした。
IMG_4733.jpg
あの家に宿泊すると、もれなく『家族コンサートの夕べ』が付いてきます。
というか参加しなくちゃいけないんだけど。。。
IMG_4738.jpg
どうだ!3サイズのチェロです。

この日は最近、子供合奏団の最年少メンバーとなった姪ラファエラが練習しているオーケストラ曲を皆で合奏、エルガーでした。

コンサートマスター:M夫

1stバイオリンの裏パート:姪その2のバレンティーナ(姉の次女、2番目に難しい子供合奏団のメンバーとなって必死に練習しています)

2ndバイオリンの表と裏パート:一人二役はヨハン義兄がチェロで!

ヴィオラの表と裏パート:姉

チェロの表パート:ワタクシ

チェロの裏パート:ラファエラ

そして指揮は7歳の末っ子ドミニク。
家族オーケストラを率いて、もちろん大変なお喜びでした。
今はまだちっちゃなチェリストですが、将来は楽器に飽き足らず本当に指揮しだすかも。。。

ついでにM夫のレッスンを受ける真剣なバレンティーナの図
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普段レッスンしている姉が『いつもこのくらい真面目ならねえ』と嘆息しておりました。

 やはり親子が師弟となるのは色んな意味で必要以上に厳しいことですものね。
        頑張れ!


そうそう、演奏中にさえずっていたのが、もう一人IMG_4762-8
数ヶ月前にラファエラが道を歩いていたら『ぴよ?』と寄ってきて以来、家族の一員となった<HINAちゃん>です。

イタリア語だとMerlo(メルロー、ワインみたい)、ツグミの一種のようで黒歌鳥(クロウタドリ)、英語だとBlackbirdになるそうです。

人には慣れているのですが、特に雛時代に拾ってくれた恩人ラファエラにはベタベタに懐いています。彼女の長い髪を『ご飯頂戴』と引っ張るし、学校から帰った足音に『ピヨピヨ』喜ぶし。
   渡り鳥のはずだけど、この冬は家から出て行きそうにもないですねえ。

さらに子供たちによれば自分のことは犬だと思っているそうで時々『バウっ!』と吠えるらしい。。。

     いいのか??
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  表情が豊かで愛らしく、欠伸もするし…
どちらかといえば鳥は苦手な筈のワタクシもついつい情が移ってしまったわけです。

 『あとは猫みたいにギュッと抱きしめられたら良いのにねえ』と姉と意見一致しました。
IMG_4822.jpg
すっかりネロオに会いたくなって、ベルリンの街角でも猫が歩いていないか目を光らせる私でした。
(なかなか、いないのです。これまた。。。)

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2008-10-13 Mon 02:43
~教えておじいさん~
ただいま~IMG_4792.jpg
と一週間ぶりにベルリンの家で目覚めてみれば、窓の外は真っ赤!
目に飛び込んできたのは<更けゆく秋色>でした。

↑寝室の窓から撮った写真


  汽車の旅が大好きだった留学生時代は、住んでいたザルツブルグからコンサートやレッスン、コンクールという名目で、しょっちゅうイタリアに南下したものでした。

国境や州の変わり目付近で変わって行く町並みと自然の姿が面白くって、また同じ景色が季節事に全く違う色に染まるのにも感嘆しながら、何時間でも飽きずに窓にくっついて眺めたものです。

  あの頃から旅は生活の一部となりましたが、最近は飛行機での移動ばかりでそういう時間をかけた旅は出来なく、いや、しなくなってしまった…大人になるのと反比例して失うものもある、のかな?

いや、きっと自分次第。

→リビングの窓の1つから見える図IMG_4817.jpg
窓の外に見える空が微妙にグレーなところが秋のベルリンらしい。


今回、ベルリンートリノ間をミュンヘン&ルガノ経由で車で往復する間に、何故か、あの頃20代前半に思っていた事がようやくわかり始めた気がしました。(あの頃=正体不明のエネルギーに満ち溢れていた、思い出すと恥ずかしい時期。間違ってた部分も沢山有ったけれど、いま見習うべきところも沢山あるような…)


 漠然とだけれどー無駄に生きている訳ではないなーと感じたのはスイスの山越えのせいかもしれません。


      なにしろ頑固なおじいさんみたいに<絶対>なんだから、あの山並みは!
<ワタクシ>なんて小さい小さいと愉快になって帰宅したのでした。IMG_4815.jpg
蔦の絡まる館はもちろん戦前の建物。。。


そして↓<絶対な山>
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平地フィンランド生まれのため山に畏敬の念を抱くM夫と、山越えドライヴ中「ハイジの歌」が頭に鳴り響いていたワタクシの図。


~口笛はなっぜ~遠くまで聴こえるの?あの雲はなっぜ~わたしを待ってるの~

  ー名曲ですー
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2008-10-09 Thu 06:07
スイスの南に生存反応有り
ハロー皆さま!

少々沈黙してしまいましたが、お元気でお過ごしでしょうか?
(暫く放浪している間に先日のブログの拍手数が増えて、ちとびっくり。清塚さん効果?!)

という訳でIMG_4727.jpg本日のワタクシ、こんなところに生息中であります。


  湖から歩いて1分という姉家族の住処は水辺を歩いてると白鳥が話しかけて(威嚇??)くるという長閑なスイスの南。

 

 日本を経ってからというもの

成田エクスプレスを乗り遅れそうになるという危機を乗り越えて辿り着いたベルリンの自宅に1泊

翌日は車で南下、ミュンヘン経由でルガノに1泊

その翌日からトリノに2泊(時間がなくて買えたのはお土産のココア味のパスタのみ…)

で、いま再びルガノに舞い戻ってきたところ。やれやれ。。。

木漏れ日も湖に反射してキラキラ度2倍IMG_4728.jpg
でも夏とは空気が違う。どこもかしこも秋一色です。

可愛らしい<猫じゃらし>だってIMG_4723.jpg


近くによると実は巨大猫用サイズ↓↓↓
IMG_4725.jpg
スイス、恐るべし。。。
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2008-10-04 Sat 06:34
祈りの夜。。。怒濤のパッキングの夜
 昨日はリリスホールで清塚信也さんと「2人の祈り」コンサート

祈って来ました!

     そして帰ってからパッキングしました。。。

IMG_4704.jpgこれはリハ中、凝った照明が流石リリス!

 我侭な注文をきいて下さって…ホールの皆々さまに心から感謝申し上げています。


IMG_4708.jpgアメージンググレイスの出だしソロ部分照明。


激しい赤はIMG_4709.jpg情熱のピアソラ用
ふーん、こんな風に見えていたのね。

清塚さんとの掛け合いMCは何故かいつも笑いが絶えず。。。IMG_4713.jpg満場のお客様は大変反応がよく暖かい雰囲気を作ってくださいました。


サイン会の列に並んで下さった沢山の方々、一言二言お話し出来た方もあり、特に徳島からもいらして下さった方(女性!)にはびっくり。(戴いた和三盆は飛行機に持ち込みますね!ありがとうございました)

それぞれの方への「祈り」届きましたでしょうか?
IMG_4720.jpg
  「清塚さん、ありがとう!楽しいコンサートでした。
音を出している時は「弟分」じゃないですね。時にはそちらが先輩でした。
また一緒に弾きましょう!それから…ちゃんと寝るように!」

今から成田に向かいます。   

日本に帰った翌日は鎌倉図書館で「本と音楽」コンサート、楽しみです。



   しかし。。。。。。。。。。。。。眠いっ

ヨーロッパブログもお楽しみに!!









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2008-10-02 Thu 18:53
忍者ひた走り、そして阿吽に喝破されるの巻
リハーサル
打ち合わせ
リハーサル
打ち合わせ
リハーサル
打ち合わせ
リハーサル
打ち合わせ
リハーサル
打ち合わせ…

  合間は事務系作業=文章書きとメールと電話=エッセイストか総務課お勤め人になれる、かも?

  合間にチェロとネロオの御機嫌も伺う
……20060527141947.jpgこんな気持ち…
瞳孔開いている??


まあ、そんな訳で何故だか毎日ひた走り続けております。
ちなみにスタイルは忍者走りです

一陣の風のようです

もし
皆さんの街でビルの隙間をおんぶお化け背負って
忍者走る姿を見かけたら


 それは私ですから


黒い影に背中の白いチェロケースが鋭く目に染みるはずです


なんだかハードボイルドな毎日。。。

         『働けど働けど…じっと手を見る』by賢治
                                  
                      あ、違った。啄木さまだった。。。

  ……

しかし

救世主はいるもので、
そんな遠い目をするワタクシを励ますかのように
昨日は礒絵里子サマが磯&M藤邸でリハーサル後に御馳走して下さいました。


先ずリハの前に絵里子嬢お手製トライフルが!
IMG_4675.jpgメロンゼリーとクリームの円やかな融合

  爽やかな味が作り手に似ている!

お土産の特別に焼いて貰ったチーズたっぷりパンと山梨産グラッパ「マール・ド・キザン」を激写する絵里子嬢
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来月の2人のデュオ・コンサート、結構プログラムがハードなのです。
聴くのはきっと楽しいけれど、弾くのは厳しい。

やっと終わった。。。さあビールでもというタイミングでお帰りになった御主人のM藤さん
さっと着替え早速に台所で絵里子嬢の横に立つ!
IMG_4680.jpgもくもくもくもく

何の打ち合わせもなく、もくもくと動く2人

本当に働きつけている!料理人、いや必殺仕事人の身のこなし。。。忍者、負けました。
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それにしても


あなたがたはプロですか?という手際の良さ

どちらが親方でどちらが丁稚なのかはわかりませんが(M夫と私の場合はもちろん私が親方!)
 この妻にしてこの夫…素晴らしい動きに感動しました!

そして香りに感動
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当然、お味に感動

すっきり、ピリッとした味。お酢と辛みに蟹のお出汁が出て来て。。。美味!
 侮れないレタスの存在に驚きました。

寒くなって来た晩にはお鍋がぴったりIMG_4689.jpg
おいしいお料理にはおいしいお酒がぴったり

秘蔵の日本酒から始まって、ハウス焼酎(フルーティな麦)、そしてモルト大会に。。。

M藤さんの葉巻タイムもあって、外で寛ぎきっていたらかなり冷えてきました。

急ぎ暖炉に火を焼べる絵里子嬢…といってもリモコン制御です。フィンランドとは違うのう。
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それにしても惚れ惚れするくらい息の合ったお二人、阿吽の呼吸がもう半世紀くらい連れ添った御夫婦みたいです。


  そして。。。居心地の良さに時計を見るのを忘れており
気がついたら「いくら近いといっても、それはないでしょ?」という恐ろしい時間になっていて
タクシーを飛ばし帰路に着きました。

もう<お出入り禁止>になるかも。。。

「絵里さま、M藤さま
美味しく素敵な時を有難うございました!(10月の欧州土産はチーズがよい?それとも…??)』


おかげ様で明日も頑張れます。
明日は清塚信也さんと<2人の祈り>コンサート

祈って来ます!
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