旅するチェリスト水谷川(みやがわ)優子のブログ

2016-09-30 Fri 23:32
「歌うチェロ、語るチェロ」~ルネこだいらランチタイム・コンサートvol.20
本日は小平市民文化会館「ルネこだいら」にてコンサートでした。
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平日のお昼間
チェロ1本
大ホール1200席

ということで どのくらいお集まり戴けるか少々不安だったのですが
舞台に出たら1階も2階もほぼ満席?
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後からホールの方に1000を越えるお客様がいらしてくださったと伺いました。

でも何よりも嬉しかったのは聴衆の皆さまが大変に集中して聴いてくださったこと。

密やかなppで
フレーズとフレーズの合間で
最後の音が空間にたなびいて消えていこうとするとき

ホールに流れる意志を持った静けさ
それがチェロの音と溶け込む瞬間には言葉に言い尽くせないような幸せを感じます。

ご来場の皆さま、素敵なチャンスをくださったホールの皆さま、ありがとうございました!
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アメージンググレイス
バッハの組曲第3番
鳥の歌
ALONE
日本の歌
BUNRAKU

それからアンコールは 愛の挨拶と大きな古時計

いままで色んなところでソロで弾いてきて
耳馴染みのある小さな曲を自分でチェロ独奏にアレンジしてきました。
いつか、アマチュアのチェロ弾きさんたちに弾いて戴けるよう形に残したいな、とそんなことも思います。
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(1人だけど1人ぼっちじゃない)

これからさらに色んなことにチャレンジしていくと思いますが
チェロ雄の「歌と語りの1人舞台」は続けていきます。
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今日は久々に秋らしくカラリとした日。
ご機嫌良くホールと共鳴してくれたチェロ雄に感謝を♪

さあ、明日からは新潟!
山本貴志さんとショパンが手に手をとって待っていてくださる気配がします。
早起きせねば〜
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2016-09-29 Thu 01:14
能管空乱〜チェロ雄お謡いに吠える
本日はこんなメンバーでセルリアンタワー能楽堂でコンサートでした。
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鬼才・一噌幸弘さんのプロデュースによる「能楽堂にいこう」シリーズ2016
第三段はその名も「能管空乱」!

写真は演奏直後に舞台裏の鏡の間で撮ったもの。

左奥から 観世流シテ方の観世喜正先生、素晴らしい迫力でした!
装束をおつけになったお姿の素敵なこと、前から拝見したかった。
お謡いには、毎回チェロ雄の裏板が共鳴していました。

お隣は大鼓と小鼓を演奏なさった藤舎呂凰さん、相変わらずキレの良い音、空を裂く爽快な響き。
柿原光博さんの大鼓は味わい深い音色で、お声も楽器とリンクしてらっしゃる、じっくり胸に染み込みます。
お二人の迫力の掛け合い、引き込まれました!

そして一噌さんの弟子でありながら師匠を仕切れる頼もし〜い笛の加藤俊彦さん
演奏もさることながら、師の駄洒落を食い止めることができる色んな意味での凄腕なのです。

尺八の小濱名人さんは初共演。柔らかく優しい音から厳しく激しい音まで、いつも自然な流れ〜
本番はチェロ雄がお隣で喜んでおり、白状すると即興部分では気がつくと尺八に寄り添って弾いておりました。
ついつい、、、

タブラの吉見征樹さん、一言で凄い。。。タブラという楽器がタブラ奏者を「凄く」させるのか?
ご一緒させていただくたびに、しみじみ考えます。

コントラバスの瀬尾高志さんを表現すると「ゴムまり」!
跳ねる跳ねる、このリズム感は一体なんだ〜
こういうベースに乗って弾くのは至福そのもの。

前列左から山田路子ちゃんに 武田朋子ちゃん
お二人とも一噌さんのお弟子さんで、それぞれ大変に幅広くご活躍です。
面白いもので同じ笛でも、皆さんの個性が全然違うように、音が違う。
シンプルな楽器なのに、いや、シンプルだからこそ?

バラけて、融合して‥笛だけの楽曲も面白かった〜

弾き手によってまったく違って聴こえるのはチェロでも同じ。
個性が違うからなのでしょうね、またまた面白い体験をさせて戴きました!

そ〜し〜て〜 一噌幸弘さん
能楽笛方、能管、篠笛、田楽笛、つの笛、リコーダー、空気穴があればなんでも吹く奏者。
彼がどれだけ凄いかはもうここで書かなくとも良いでしょう。

鬼才です。いや奇才か?
もう何年のお付き合いになるでしょうか。

この鬼才に出逢わなかったら、きっと私はバッキングという言葉も知らなかったし、地とか手とか書かれた譜面で演奏することはなかったでしょう。大返しとか、テイハイとか、Asus4もここで嵐のごとく鮮烈な洗礼をうけました。

それが、いまや即興がストレス解消?!
いえ、感覚を解き放して暴れるのも楽しいけれど、皆の響きので自由なのが楽しいのです。

この「場」が生み出すエネルギーの中で演奏するのは実に楽しい。
鬼才・いっそうさんと、その才気溢れる仲間たちには何にも変えがたい刺激をいただいております。
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↑一昨日のリハ風景。

というわけでエネルギー満タン。
明日は明々後日の新潟は三条市のコンサートのためピアノの山本貴志さんと1日リハします。
耳の中に木霊す能管の音を追い出してショパを呼ばなくっちゃ、おーい、ショッパーン!!


そうそう明後日は初の小平市にて無伴奏のコンサート
ルネこだいらの、なんと大ホールです。


「歌うチェロ、語るチェロ」~バッハから現代まで
ルネこだいらランチタイム・コンサートvol.20

日 時: 2016年9月30日 (金)12:00〜
曲 目: バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番
黒人霊歌:アメージンググレイス
カタロニア民謡/カザルス:鳥の歌
ソッリマ:ALONE ほか

問合せ:(公財)小平市文化振興財団 チケットカウンター
tel:042-346-9000(9:00~17:00)

こちらは全席自由で500円。前売りチケットの販売はございませんので直接会場入口で500円をお支払いください、だそう。皆さま500円玉を握りしめてぜひいらしてくださいませ〜
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2016-09-26 Mon 23:58
若狭一滴文庫コンサート
昨日は福井県にてコンサートでした!
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今回はザルツブルク時代の留学生仲間である今川裕代さんがお声がけくださって素晴らしいご縁を紡いでくださいました。

会場の「若州一滴文庫/くるま椅子劇場」
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前日入りでゆっくりリハーサルさせていただきました。

ここは作家・水上勉さんの故郷である「おおい町」にあります。
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そして このホールは水上さんが主宰してらした若洲人形座の拠点なのです。

前半はその人形座の語りをつとめてらっしゃる女優の飛鳥井かゞりさんの朗読に
ピアノとチェロで宮沢賢治氏の「セロ弾きのゴーシュ」をコラボ!
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(ちゃんと写真が撮れず、楽屋でパチリ)
飛鳥井さんは1人で何役だったのかな?

七色の声とのコラボは楽しくて 私はすっかりゴーシュの気持ちに
裕代ちゃんはピアノ演奏以外にタヌキさんの子どもになりきってチェロの弦をお箸でぽんぽこぽんぽこ♪
あまりの可愛さにニヤニヤしないよう苦労しました。

ユーモレスクからトロイメライまで、すっかり物語にはいりこんだ賢治の世界…
あまりの手応えに3人で自画自賛!!

いつかまたどこかで再演したいものです。
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後半は一曲ずつソロをはさんでデュオのコンサート
私は文楽の場所ということで黛敏郎さんの「BUNRAKU」も弾かせていただきました。

裕代ちゃんと一緒に音を紡ぐのは自然で心地良いものでした。
ザルツブルク時代の恩師ハンス・ライグラフ先生に私もデュオで指導していただいていたこともあるかもしれません。

とくにブラームスのソナタ第1番はルーツを共有している感覚を土台として自由に呼応しあえたように思えます。
次回はブラームスの第2番も一緒に弾いてみたいなあ!

心が和む庭園の中には
語らいの場で美味しいものを食べさせてくださる六角堂
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(お庭の梅でつくった梅ジュース、そしてよもぎ餅はとくにおすすめ!)

水上作品の竹人形文楽で使われた人形館もあってたくさんの登場人物が展示されていました。
普通の文楽より小さいのですが凄い迫力!
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(飛鳥井さんは次は京都で「はなれ瞽女おりん」を上演なさるそうで、主人公おりんちゃんに触らせていただきました。人形遣いの方が動かしてくださったら至近距離なのに表情がくるくる変わって可憐、なんだか切なくなりました。竹人形の文楽上演にご興味の方は9/29〜10/3まで京都のP-actへぜひぜひ!)

それから本館には美術作品、また宗教と文学の資料がおさめられています。

しみじみ、ここは場所も特別でしたが、お客さまも特別でした。
弾いているときに切々と感じる客席の集中した空気感

あとから水上勉さんの遺されたもの、
敷地内の形あるものや、形ないものに感応しながら

ー皆で瞬間瞬間を一緒に造ったコンサートだったなあー
そんな風に思いました。
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前夜のごはんは若洲一滴文庫の下森弘之さんと

下森さんのお話を通して水上勉さんを作家としてだけでなく、人として近く感じることができました。
ありがとうございました!
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(こんな御飯なのにこの後もリハーサルで一滴もお酒が飲めず、、、涙)

お店は雰囲気のある素敵な古民家ですが、私はここに宿泊をする予定だったそうで
えっ!!こんな広いところに1人じゃ怖すぎる!
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ということで海辺の明るいホテル「うみんぴあ」に宿泊
チェロ雄と海を眺める裕代ちゃん。

下森さんに「もう1日あったら海でクルージングしていただこうと思ってたのに」と仰られて愕然、、、
ここの古いお寺や、明治、大正の洋館も拝見したいし
安倍晴明の子孫の住んだ場所も散策したい!

ここは知れば知るほど面白くなりそうな土地という勘がします。
それになんと言っても米どころ福井で日本酒を飲めず、、、

また小浜町、おおい町リベンジ、行きたいと思います!
ご縁に感謝を〜
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2016-09-21 Wed 19:30
コンサート@ラップランド→ベルリン→日本へ
こんなところにいたなんて信じられない。
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(フィンランドの北 ラップランドの湖)
ただいまチューリッヒ空港で乗り換え中、いまから日本へ飛びます!

ここ数日ぽっかりとベルリンで過ごす時間ができまして
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(アタマが軽い!)
久々に髪を切ったりできたもにの、やっぱり、いればいたで雑用に追われておりました。
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実は、、、ラップランドのあとは直ぐイタリアのレコーディングのはずだったのですが
8月のイタリア中部地震の影響で急遽、延期となってしまいました。

スタジオのあるところが震源地から近くだったので
懸念していたのですが、、、まさか、と、やはり

でも犠牲になった方々のことを思うと何も言えません。
プロデューサーの方やご家族がご無事で本当に良かった。。。

張り切っていろいろ準備をしていたクロアキちゃんと私はしばし呆然、、、でもいま気を取り直しているところです。
彼女とは今年は松山公演もあります。

ラップランドは非常に楽しく
また室内楽コンサートも有意義なものとなって本当に幸せな時間をすごすことができました。
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左からマーク、ヴァイオリン

スーザン、ヴィオラ
ラルフ、ピアノ

デュオ、トリオにカルテット、
モーツァルト、シューベルトにシューマンにマルティヌーとゆっくりを音を紡げて味わいました。
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さてさて実はこの翌日に、4人は世にも恐ろしい目に合うのですが、、、
それはまた次回に、、、、いやあ命からがら、でした。

でもいまは元気!
ではまた日本から!20160921192129e3d.jpeg
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2016-09-10 Sat 07:09
森ときのこと湖と@フィンランド
日本は次から次へと台風が続いている様子…
心よりお見舞い申し上げるとともに 被害が広がらないことをお祈りいたします。
どうぞお気をつけてお過ごしくださいませ。


さてそんな台風の合間を縫った8月末、ミューザ川崎でのコンサートの翌日は夏の終わりのヘルシンキへ
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(初汽車の旅!)
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(景色も新鮮)
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(2両しかない可愛い電車)
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(ムーミンハウスのそっくりを発見〜なんとも言えない青と赤)


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(雲と太陽のせめぎあい、真夏とは一味違う色)

そうして 翌日から ここ東フィンランドの島に今日の午後まで生息しておりました。
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(スナフキン化するマーク)

ここは小さな小さな無人島
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あおい あおい 空!!
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でも曇りの日は寒いのでした。。。

毎年7月に行われるサヴォンリンナ・ミュージック・アカデミーの最中もこここから通うのですが
期間中はいつも朝早くから夜遅くまで学校に詰めるのでゆっくりする時はありません。
ここから街までボートなら20分ですが、車だと2倍以上の時間がかかるのです。
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水の上は自由で良いなあ
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マークとは前回7月の終わりにここで別れ、私は日本へ
彼は南ドイツ→ヘルシンキ→ラップランド→オーストリア→ベルリンと旅を続け、またヘルシンキ空港で落ち合いました。

おじいさんは山へ芝刈りに
おばあさんは川へ洗濯に。。。

相変わらず日本昔話のような夫婦です。

でもそれぞれ元気にすごし、互いに体験したことを分かち合う時間があって有り難いと思います。
さらに今年は夏の終わりをここで過ごすことができて幸せ。

空と
水と
樹々と
風の音

シンプルな生活です

サウナを炊くのは私の特技
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都会っ子で濡れた落ち葉の上を歩くのもこわごわな私ですが

炎のことならお任せ
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幼い頃に祖母や庭木の手入れに来ていた棟梁に伝授された
風呂焚きや焚き火のテクニックがここで役に立つとは!!

時には島をボートででて自然公園を訪ねたり
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(エゾジカに群がる恐ろしい虫に追いかけられて全速力で森を駆け抜けました。。。)

森では色んな美味しいベリーがそこらに(!)生えています。
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もう野イチゴやラズベリーの季節は終わって
リンゴンベリー(こけもも)が美味!
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ジャムもよく作ります。↑マークの手
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そしてキノコのベストシーズンなので森は宝の宝庫です。

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↑これは毒のあるキノコ、、、
やっぱり!!可愛いものには要注意ですな

こうして生きていると
いろいろなことことから自分が解放されて自由になるのを感じます。

毎日 1枚
いらないものが落ちて 軽くなる

朝起きて 湖の横でエスプレッソを飲み
本を読んで ゆっくりお昼ごはんを作り

午後は練習とリハーサル

サウナを炊いたら
熱さの頂点で湖に飛び込む

80度から15度の世界へ!
身体中の細胞がわくわく さわさわ ぴりぴり どくどく

生まれ変わるような気持ちになります。

そしてシードリ(フィンランドの名物 林檎のお酒、アップルサイダーです)
そして夜ごはんと赤ワイン

夜は日によってDVDで映画を見たり、夜遅くまで話し込んだり
そうだ、ビリヤードの腕はほんのすこしだけ上がったかもしれません。
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夏の終わりをゆっくりと味わう。。。
また来年もこんな時間が過ごせると良いなあ。

10日間の贅沢な時をすごして今晩からはヘルシンキ
ラップランドでのコンサートは日曜日です。

ではまた〜
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