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チョコレート・チョコレートvol.1

先日、機内で見た映画「チャーリーとチョコレート工場」
原作「チョコレート工場の秘密」は世界中の子供達に読まれ、2004年には出版40周年を迎えたそう。今回の映画化にあたって原作者ダール氏の未亡人が『監督はティム・バートン!』とご指名なさったということですが…期待を裏切らずユニークな映画でした。私が本を読んだのは子供の頃で記憶が不確かなのだけど、工場主のWilly Wonkaを父親との関係で深いトラウマを追った人物と描くのは絶対にバートン流…このウォンカ演じるジョニー・デップとバートンは今までに何本も一緒に映画を作っていますが(「シザーハンズ」「スリーピーホロウ」新作はアニメーションの「コープスブライド」など話題作ばかり)この映画で私は遅まきながら俳優としてのデップに脱帽しました。「パイレーツ・オブ・カリビアン」でも『変な奴』としか認識しかなかったのですが、ヒーローを演じられる素材に性格俳優の才能を備えた希有な存在だと実感します。そのデップが少年チャーリー役に推薦したのが「ネバーランド」で共演したフレディ・ハイモア。現実味が皆無のウォンカ役を完全に自分の物としてリズミカルに演じるデップ。それと張って実に自然でリアリティがある演技をするハイモアはただの「子役」を超えた存在感。二人は互いの魅力を引き出し合う組み合わせです。またチャーリーの母を演じるヘレナ・ボナム・カーター(その昔「眺めのいい部屋」で有名に…その後ミッキーロークと共演したアッシジの聖フランシスコの映画でクララを演じ、10代の私は可憐で品格溢れる彼女に憧れたものです)をはじめとする俳優達が良い味。チャーリーに付き添いチョコレート工場を訪問するおじいさんが何とさりげなくチャーミングである事か!現代のステロタイプ的なモンスター子供を演じる子役達もそれぞれツボを押さえた演技(これは監督の力量でしょう)で、全員が合わさるとキチンと香辛料が効いた煮込み料理みたい。何度でもみたくなる映画です。一度目VIDEOを間違えてドイツ語で見てしまった私はオリジナルの声が聞きたくて、つい英語でも見直してしまいました。忘れてはならないのが工場で働く小人のウンパ・ルンパ役を演じたディープ・ロイ…何百人ものロイがエルフマン作曲の80年代風な歌に合わせて踊るシュールな姿が目に焼き付いて、今夜にでも悪夢を見そう。エルフマンはバートン映画には欠かせない存在です。映画の<耳効果>は非常に大切ですね。B000CFWNLC.09.LZZZZZZZ.jpg

ちなみに<耳効果>がどんなに重要かは、音無しでホラー映画を御覧になったら一発でおわかり頂けます。通常は恐ろしいシーンが一気に滑稽になります。恐がりだけど好奇心が旺盛な私…ザルツブルグで初めて一人暮らしをした時はよくそうやってTVをみたものだなあ。
ところで映画監督と音楽担当という間柄…映画好きだった作曲家の武満徹氏が黒澤明監督映画の音楽を作曲した事について書かれたエッセイを思い出しました。武満さんが巨匠クロサワの人間的な一面を切る、興味深い内容です。
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yuko miyagawa
Posted byyuko miyagawa