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〜はたちの完璧主義者〜矢代秋雄ピアノ三重奏

ベルリンでは朝起きると最初に日本のニュースをチェックしています。この度の台風10号はかなりの広範囲で大雨とのこと、それから新潟が40度になったとのこと、、どうぞ皆さまお気をつけてお過ごしください。


さて私は9日の夕方に日本からベルリンに到着〜
翌朝にはNYからピアノの谷川かつらさん、パリからヴァイオリンの瀬川祥子さんが集合、さっそくリハーサルに突入!

ピアノ三重奏「トリオ ソ・ラ」のメンバーです。
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日本では年に1、2度コンサートを重ねている私たち、この11月にはシリーズ「三都物語」の東京公演 第6回目を迎えます。

デビュー公演でそれぞれの国の作曲家を取り上げて以来、毎回いろんな「3カ国」の作品を演奏おり。第3回目からは邦人作品をプログラムにいれるようになりました。これは海外に住む私たちにとって非常に大切なこと、いろんな時代の邦人作品を通して自分の国を知ることが出来ると思っています。

そして、この度はご縁あって今年「生誕90年」を迎えた故・矢代秋雄氏のピアノ三重奏を取り上げることに。

今回はそのリハーサルを兼ねてベルリンで初お披露目、独日協会のためのチャリティコンサートで弾かせていただきました。
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(コンサートをオルガナイズしてくださった竹谷宗久ご夫妻と愛犬くうちゃんと)
プログラムはこの八代作品とシューベルトの第1番のトリオ(変ロ長調)
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(流暢な日本語で暖かいお言葉をくださった独日協会のシュミットさん)

シューベルトはこの3人にとって大事な曲、実は去年、上皇后陛下のご希望(非公開のコンサート)で演奏しています。

さて矢代秋雄氏は1929年に東京で生まれ、アカデミックな家庭に育って、幼き頃から自然に早くから音楽の素養を身につけたそうです。10歳のころには本格的に作曲に目覚め、現在の芸大、そしてフランス政府給費留学生としてパリ音楽院で学びました。英才、完璧主義者と呼ばれ、寡作ながら磨きぬかれた緻密な作品を遺した作曲家。

教育者としても素晴らしい成果をあげながら、残念なことに46才で急逝なさいました。

このピアノ三重奏は、そんな氏の東京音楽学校(現 東京藝大)作曲科の卒業作品。でもユニークな発想、技法、独特の世界観で、とても20歳くらいの若者が書いたとは思えないのです。

4楽章形式の大作は和声感が独特でなかなか手強い。それぞれのパートを練習しても、感覚的に掴めないところが多くて、苦戦。。

最初は3人、手探りで八代青年の語法を探りました。

部分的にフランス風なところと、ロシア風的な雰囲気があるのには、当時の日本の楽壇の影響もあるのかもしれない。

けれど、ちょっと失礼な言い方ですが、才気あふれる若者にありがちな「自分の才に溺れる」ような部分がなくて、それが不思議なのです。「世界に通用する音楽を」という気概もありながら、やっぱり怜悧な知性を感じさせる。

3人で音を作りながら圧倒され、また演奏してみて大きな手応えを感じています。

4楽章形式の大作、この秋をどうぞお楽しみに!!

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譜めくりをしてくれたヴァイオリンの二瓶真悠ちゃんとギリシャ料理で乾杯〜ベルリンはテラス席が満喫できるシーズンが心地よくて最高!!
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大いに学び、大いに食べる、これがトリオ ソ・ラ流!!

11月は日本のあちこちに伺います。

「トリオ ソ・ラ公演」
11/15(金)浜松 遠州栄光協会 住吉礼拝堂
11/16 (土)山口ポルシェセンター
11/17 (日)久留米クララザール
11/21 (木)名古屋 宗次ホール
11/22 (金)大阪 ザ・フェニックスホール
11/25 (月)東京 浜離宮朝日ホール

どこかでぜひ「ソ・ラ」の音を体感していただきたい。お目にかかれるのを楽しみにしております!
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yuko miyagawa
Posted byyuko miyagawa