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水谷川優子のチェロ弾き旅烏日記

鳶と栗鼠に挨拶をされながら…

ただいま!!
一昨日に日本にちゃんと戻って参りまして、早速に鳶や栗鼠達の挨拶を受けたところ…義理堅い動物たちですね。帰っても尻尾も振りゃあしない、うちの子達(ネロオやコチビチ、ノラ)よりもよっぽど。。。
今回はギリギリまで合わせや移動があって知らずに疲れが溜まっていたのか、成田から自宅に着いた途端に珍しくパタンキュー…昨日の記憶は殆ど無いほどです。久々に昏々とひたすら寝てしまった。
それにしても、雪不足のフィンランドに続き、ドイツもイケナイ程の暖かさだったので日本の方がよっぽど寒く感じなあ。それに年越しがヨーロッパだと、なんだかお正月を逃した様な気分になるので、毎年の事ですが空白の時を埋めるのに少しだけ時間がかかります。時差とは関係なく時空の歪みを自分で調節する感覚…身体と心のリズムを意識してチェロで調整すれば収まっていきます。

今回は実は大晦日から風邪ひきで、未だそれを引きずっている状態。それも流感、インフルエンザではなく、久々の<普通の風邪>ー誰にうつして治る訳でもなく淡々と自分一人の世界で完結する真面目な風邪です。単細胞的、動物的な身体のリズムを持つ私にしては実に稀な事で、通常は風邪をひいた瞬間に『来た来た!』となり、ザーッ、ガーッとわかりやすい症状が身体を通過、濾過されて終わり。人騒がせですが、その分短いの。この度のように<ハナカゼ+α>だと、私の性格ではなかなか休息を取りにくく、意外に長引いてしまいました。熱も上がりきらずに派手な咳も出ず…しかし、思いがけない症状で困ったのは耳でした!ひたすらティッシューとおトモダチ状態で乗った飛行機では着陸寸前に耳に鋭い痛みがっ!!そう、トンネルで耳が塞がる、あれです。赤ちゃんが着陸の時に号泣しますが、久々に気持ちがよーくわかりました。あれは相当に耳に負担がかかっているのですね。それに加えて鼓膜が破れてしまうのではないかという恐怖があって、少しパニック状態になった自分自身にショックを受けました。
 そんなこんなでフィンランドからドイツに戻り、なんとか半耳状態で今月21日の(紀尾井でのリサイタル)リハーサルに挑む…今回のパートナーであるフィンランド人ピアニストのヘンリ君はドイツ在住なのですが、久々に会った彼は…顔の半分が腫れてる?!前日に親不知が炎症をおこして抜いたそうです。炎症起こしてるのも痛そうですが、抜いたら抜いたで大変なのですよね。初日はお互いにボロボロな姿を労り合っての、おばあさんとおじいさんみたいな合わせでした。山に芝刈りに、川に洗濯に…?
 今回の成田着陸時には親の敵みたいにガムを噛んで耳対策をしたので、前回の様な痛みはなかったのですが、痛感しているのは我々音楽をする者にとって一番の弱点は耳だという事。ーあまりにも当然でお恥ずかしいですがー演奏家は誰でも手や指はもとより、肩や体全体が冷えない様に等々と、それぞれ日常生活上で気を使っているもの。なのに耳はなんだか『聴こえて当たり前』と自分は驕っていたのですね。つくづくと反省しました。正直なところ、よほど中耳炎などにならない限り、そんな心配をした事は今までなかったのです。別に痛みが有る訳はありませんから、普通の人だったら気が付かない位の<耳に薄いベールが被った状態>かもしれません…でも我々にとったらサングラスかけてライトを点けずトンネルを走るくらいの感覚、いや、もっとかな。
 ベートーヴェンやフォーレの様な優れた作曲家、そして演奏家でもあった人たちが晩年に聴覚の問題に苦しんだのは大変に有名で、音楽に携わる者にとって最も辛い出来事であるだろうと子供の頃から想像していましたが、その苦しさはやっぱり私などの想像を絶するものでありましょう。   
 リハーサルの最中「自分のチェロの音が遠くから聴こえる…f(フォルテ)で弾いてるハズ??」と首を傾げる私に、ヘンリ:『僕は自分の音が歯に響くよう』ー五体満足で健康な自分達が如何に恵まれているかー驕らず、感謝を忘れない様に…と反省モードで誓い合った我々でした。
 来週日本にやって来るヘンリ君、それまでにはお互いに絶好コンディションに戻っている事でしょう!!
 
 さてさて、フィンランド国が世界に誇る若手演奏家を代表するヘンリは将来を約束されたソロ・ピアニストでありますが、実はバスバリトンの飛びっ切り美声の持ち主です。少年の頃に歌っていた事もあるそうですが、彼の今の声とボリュームで本気になったならリードでもオペラでもいけると思う。フィンランド人は男性も女性も器楽奏者で既に成功を掴んだ人が、後から歌手に転身して更に素晴らしいキャリアを積む事が少なくないという希有な人種(?)…体型的な事もあるけれど、いや、音楽をするのが彼らにとって如何に自然であるかという現れであるのかも知れません。
 ところで下↓は噂のヘンリ君の頬が腫れていない時のお写真。。。ちょっと若い時の?
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yuko miyagawa

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