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水谷川優子のチェロ弾き旅烏日記

風の音階

先の企画について毎日来る日も来る日も打ち合わせ、という日々。
1人の時間にはずっとソフト面(曲目の組み立て)について考えています。

出して(案を)
練って(案を)
試して
一晩寝かせ
そしてまた練るという作業に明け暮れて少々疲れた…そんな中を今日は一噌幸弘さんを伺いに東京文化会館に行って参りました。

一噌さん…皆さまご存知の笛吹き王子です。

「the 笛吹王子」とは去年の11月にコラボレーションして以来…久々にあの音を楽しみました。
(あの御声、あの間合い、そしてあの駄洒落も堪能)

王子にかかってはホールも瞬く間にライブハウスに変身します。いや、能楽堂か。

年末に「忘年会ライブに遊びに来ませんか~」「楽器持って…」とご連絡を戴いて、ちょっと心が動いたら「今晩なんですけど」ですって。王子らしい…
あまりに急なので残念ながら予定が変えられませんでした。

年明けも、そのようなお誘いがあって形にならなかったので、王子の自由な笛を懐かしく思ったのでした。

文化会館のレクチャーコンサートで「二つの顔」シリーズというもの。
その四回目の今日はズバリ「西洋と東洋」という題で、東の代表はもちろん一噌さん、西の横綱がなんとバロックフルートの有田正広先生という、まさに一粒で二度美味しい、いえ、お二方とも持ち換えなさるから一粒で何度も美味しいコンサートでした。

一噌さんが冴えた「音取」で露払いなされば、有田先生はまろやかな音色で「シランクス」を…まるで磨かれた球を転がすよう!

ナビゲーターの田中美登里さんの上手な誘導と仕切りで、レクチャーの部分も面白かった。
とにかく、東西の笛の名手たちは駄洒落の気もあってらっしゃるし(…)、「笛オタク」を自認なさるお二人が刺激し合って、色んな意味で濃く有意義なコンサートでありました。

旋風のような「獅子」(王子)に巻き込まれれば、ブラヴェ&クヴァンツ「組曲」(有田先生)の色彩豊かさに吸い込まれそうになり…正直なところ、聴衆として笛がこんなに楽しいと思ったのは生まれて初めてです。

万の風が自由に舞う、自然の中に佇んでいたような2時間でした。

押しに押したコンサートが終わってから、お土産を持って楽屋に伺うと、いつもの飄々としたーまだまだ後5時間くらいは吹き続けていたそうなー王子が出迎えて下さりました。ちらりと有田先生にもご挨拶…素敵な方です!

お二人とも純粋に<笛が大好き>で笛に夢中…こういう大人たちの姿は子供達に見てほしい。こんな大人の出す音を聴いて、体験してほしい。

エネルギーを頂戴した夜でした!


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yuko miyagawa

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