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ファースト・ラヴ!!!

まず『ファースト・ラヴ!!!』タイトルで初恋を思われた方々、申し訳ない!

下記は<ちびち>の姿です。私の愛した猫、いや、過去形ではない!私の愛する猫<ちびち>が、人里離れた山の中で父に拾われ、家にやってきた数日後の写真。生まれて直ぐ捨てられたらしい子猫は、辛うじて臍の緒は取れていたものの、まだ目もちゃんと見えていない状態でした。他の大猫達(我が家はいつも大奥状態だった)から守るため、父の仕事部屋の段ボール箱に隔離、スポイトでミルクをやるどころか、お手洗いだって自分で出来ないから、湿った綿でぽんぽんぽんぽんと…。
私はずっと「自分は人間なんかじゃない、誇りをもった動物の仲間なんだ!」と信じて育ったので、犬のお母さんに守られ、猫達に知恵を授かり…殆どオオカミ少女状態で大きくなりました。猫の出産に立ち会い、外敵から身を以て子猫を守る母猫の強さや、育たないとみるや我が子を捨てたり、噛み殺すという自然の非情さも目の当たりにしましたし、自分の腕の中で冷たくなっていく動物達を、為す術も無くただ見送るという事も幼い頃から何度も経験しています。
その私が初めて自分の中に息づく愛(この場合は母性本能に近い)をはっきりと自覚したのは、遅ればせながら10代後半にこの<ちびち>に出会った時でした。
生まれたての子猫はそれまで何匹も家族皆で育ててきたのに、手のひらに乗って私を見上げる<ちびち>の姿に、この猫だけは何故か「私が育てる!」と決意したのでした。
それにしても<ちびち>は良い性格のメス猫でした。おっとりとして、私がチェロをさらっている時には、なんとチェロの裏側で私の弛むスカートをハンモック替わりして、大人しく寝ていたものです。いないいない、と探した時には必ず開け放してあるチェロのケースの中で寝ていましたし、大猫達にシャアアアッッッ!!!ふうウウっつ!!!とされても、いつもキョトンとしていました。マイペースでしたが、あまり猫らしくない猫で、どうも自分の事を猫と思ってなかった様な節もありました。
今でも昨日どころか、さっきの事の様に思い出すのが、私の手の中で安心して眠る<ちびち>の姿を見ていて、お腹のそこから「どんな事があっても、自分の身を挺してでも<ちびち>は守る!」という強いものが沸いて来た瞬間です。
私の様な者に、何の疑いも無く自分の命を託す<ちびち>の姿が私に教えた、その感情は、その後色んな物に変化していき、浄化されてきた様に思います。

<ちびち>は大きくなって暫くしてから、ある日突然帰ってきませんでした。丁度、私が日本にいる時で、一日待ち、二日待ち…三日目になった時に<ちびち>がもう帰って来ないのを感じました。
留学先から帰国すると勘がきくのか一日中家で待機、私をちゃんと出迎えた<ちびち>、私が珍しく泣いていたら、いつも一匹で寝るのが好きだったのに、寄って来て添い寝をした<ちびち>…トマトソース味と生クリーム、手作りのレバーペーストを好んだ、この猫を思い出す事は稀になりました。
でも<ちびち>によって発見した自分のお腹に沸いているものは、どんどん強くなっなる一方です。自然の中にいて、言葉無く感動している時も、音楽の中にも、それが存在しているのです。
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yuko miyagawa
Posted byyuko miyagawa