rautalampiの音楽祭

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うーん

時間がこんな感じのスピードで過ぎて行きます。。。

 今日はフィンランドのrautalampiでコンサートでした。

ヘルシンキのずっと東の湖水地方、毎年夏を過ごしているサヴォンリンナ(湖上のお城であるオペラが有名な避暑地)から2時間半ほど西へ戻ったところであるrautalampiの芸術祭の<トリ=最終日>でコダーイとバルトークの弦楽二重奏とベートーヴェンの三重奏というプログラム。

   会場は去年も弾いた響きが良く明るい大きな木の教会です。

 写真で手にしているのはコンサートの終わりに音楽祭のプレジデントから花束の代わりに戴いた白樺の葉の束!
『サウナではこれで自分を叩いて下さいネ』だそう。そう、血の巡りが良くなるのです…が、この後さらに3束戴いてしまい、これは毎日サウナに入れという暗示??IMG_3383ranpi.jpg

一緒に写っていらっしゃるのは今年の1月に67歳となられたシュミエル・アシュケナージ氏です。彼がドイツグラムフォンでウィーンフィルと録音なさった伝説的なパガニーニ、チューリッヒ室内管弦楽団とのベートーヴェンのロマンス、モーツァルトの協奏曲は素晴らしくて、何年も前から私のバイブルとなっているほど。。。(バイオリンなのに!)

 いつ聴いても、その透明な美しさには溜め息が出ます。

イスラエルに育ち、米国に渡ってジンバリストの弟子となった彼がチャイコフスキーで2位(当時の1位はもちろんロシア人ね)を取った時のセンセーションぶりは『スーパースターの登場だった』とギドン・クレメル氏も自伝に書いているほど。

その後、ありとあらゆる著名なオーケストラと共演を重ね各国の主要ホールでリサイタルを開いたシュミエルは、孤独なソロのキャリアに心から嫌気がさして室内楽へと没頭し、20代後半で<フェルメール弦楽四重奏団>を設立、去年まで39年間もの間、世界中で演奏し続けていました。
 
 そして去年<フェルメール弦楽四重奏団>の世界規模なー解散公演ーを経て、少し自由となり『いま、やっと自分の過去を子供時代に遡って考えられる』と仰っていました。『バイオリン一色だった幼年時代は辛くて、思い出すと暗くなる。バイオリニストとして素晴らしいより人間として友達を大切にして家族を幸せにしようと思ったんだ』と。。。

 
  2人のご子息と犬(そして奥さま!)を大切にする、優しい優しいシュミエル…
一緒に弾かせて戴くと、ほんの少しの呼吸で彼の感じている事が、彼がいかに純粋にベートーヴェンを敬愛しているかが、伝わってきます。

 一つ一つの音譜がどんなに大切か、どんなに愛おしいか。。。

それは大袈裟な<ショー>とは別世界で極限的にインティームなものでした。

 繊細なフィンランドの聴衆にはそれが伝わったようで、今日は満場のお客様にスタンディングオベーションという栄誉を戴きました。
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 バイオリンとヴィオラの両方で活躍したマーク、実は19歳の頃はシュミエルの弟子でありました。弟子のバイオリン奏者、そして人間としての成長ぶりに師は『なによりの喜び』と本当に嬉しそう。


 さてワタクシ、明日は日本へ向けて出発。。。空港からリハーサル会場に直行です。

気合い入れていきます!!


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Category: 海のこっち側で
Published on: Mon,  30 2008 05:40
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