旅するチェリスト水谷川(みやがわ)優子のブログ

2008-11-11 Tue 23:58
浮世絵パワー
 今日の午前中は来年3月のコンサートの打ち合わせでした。
頭の片隅で春の頃のー近未来の自分ーを想像しながら、演出の方と曲目をご相談したわけです。

 そのコンサートのある4ヶ月後といえば…クリスマスがあって(しかも、イブは誕生日…)、年越し、年明け、きっと初雪が降り、梅も桃も終わって、そろそろ桜の予報がでるという頃かな。

 また、あっという間に時が経つのでしょうねえ…
予定に追われるのではなく、充実した日々を送りたいものです!

 さてさて、その後は東京・両国の江戸博物館へ向かいました。

そう、両国と言えば大相撲!、じゃなくて今回の目的は江戸博物館の特別展、
「ボストン美術館 浮世絵名品展」です。
IMG_5172.jpg
ずっと行きたかった、この展覧会に一緒に行ったのはHちゃん↓美しく聡明で、細やかに気が利き、責任感もある彼女は某航空の優秀なキャビン・ア○ンダントなのであります。(やっぱり!)
IMG_5169.jpg
 ちなみに彼女の後ろは江戸美術館の中のモダーンカフェの壁。
右から左へ書かれた懐かしの謳い文句とカタカナに見とれました。トリス・ウ井スキー!今や生き残りは『ヱビスビール』くらいなものかな?

 で…肝心の内容ですが…137点、もう素晴らしいの一言!!

最初のコーナーは<浮世絵初期の大家たち>

↓は思わず帰りがけに買った葉書を撮ったもの。
初代鳥居清倍(きよます)の「二代目藤村太夫の大磯の虎」
IMG_5184.jpg本物はもっともっと深い色で、もっと生き生きしています!

生き生き…そう、今回ずっと見ながら思ったのは浮世絵が生きているということ。
 なにか、作品を通して当時の人々の在り方、人生の楽しみ方、生き方まで伝わってくるようでした。

描かれた人々の姿の美しいこと、艶やかなこと、また時には滑稽なこと…

 平面の世界が立体に見えます。
 時と場所が切り取られて写された、小さい作品の中に宇宙の広がリを感じます。

溜息をつきながら眺めて歩くうちに、どんどんと自分の心が解れていくのがわかりました。


 それと同時に、色といい、その配色の妙といい、あまりにも素晴らしいので、次回のコンサート衣装の参考にと考えていたりも…貪欲だなあ。
実は10代の頃から、反物をドレスに仕立てて戴いたり、帯をハンドバッグやドレスの一部に作り直して頂いているのです。先日も、もう着ない祖母や曾祖母の着物を解いてドレスに使う相談をしていたところなので、ついつい。。。

しかし、江戸人ってなんてモダンなお洒落なんでしょう!
 ひたすら、うっとり、です。

それから 
 歌麿の「蚊帳」にドキリ、としたり、「柿もぎ」に見惚れたり
 写楽の「二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉」や「二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木」の世界に吸い込まれそうになったり

見れば見るほどに胸がドキドキと高鳴ってきて「これじゃ、まるで恋??」と自分に起こる現象に首を傾げていた頃、こちら↓に到達。。。
 葛飾北斎「桔梗にとんぼ」
IMG_5177.jpg
すーっと心が静かに治まりました。
IMG_5181.jpg冴えた空気が入り込んでくる「雪松に鶴」

 ああ、申し訳ない。私の文章とこの写真からでは、色も、エネルギーも、本物の何百万分の一しかお伝えできません。

 今回展示された浮世絵たちの殆どは海を渡った明治以来、初めての「里帰り」…
 この「浮世絵名品展」は1月から名古屋、新潟、福岡、と回って、この東京が最後。次回はいつ故郷に戻れるかはわかりません。今月未までだそうですので、是非ご覧になってください!

 ボストン…遥か彼方の地で、作品が大切に守られてきたのにも大変に感動を覚えました。
IMG_5179.jpg
今回の『顔』である歌川国政「市川蝦蔵の暫」
 ダイナミックな構図と線使い、色彩感覚…このインパクトには完璧に<降参>!
IMG_5170-1.jpg
エネルギーを沢山戴いて活性化したところ、気のせいか今晩はチェロの響きが違うような…?(なんてね)
嬉しく買ったカタログ。IMG_5187.jpg
それが、不思議なことに、こうして作品をもう一度眺めていると、それぞれの絵を会場で目にした瞬間の感動がわき上がってくるのです。あのパワーが蘇る、というか…

やっぱり、浮世絵は生きているのですね!
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