コチビチの「時」+追記

時が無音で刻まれていくのを感じる日々…_MG_7117/c

大好きな「ロメオとジュリエット」を編曲してくださった山田武彦さんとの18日@大阪と22日@東京リサイタルにむけた、刺激があって楽しいリハーサル

プログラムノートの添削や、他原稿(…〆切破り…)や

なぜかシロアリ駆除大作戦(これは自分でしているわけでは無い)などなど
毎日のように色んなことがあります。


 そんな中で我が家の<コチビチ>

 ◎その昔、まだ数ヶ月の子猫の頃に家にやってきて
  (道で拾った母が自分が美容院に行くあいだ交番に預けた)

 ◎ネロオやノラの大ボスで
  (コチビチがいると遠慮して食べないほど)

 ◎そこらの小型犬より顔が大きくて
  (小型犬用の出入り扉を付けようとしたらハマって取れなくなった)

 ◎誰よりも食い意地が張っていて
  (他の猫どころか人間の食べ物まで掠め取っていく)
  (食べていない振りをして色んな人に餌をねだる)
 
 ◎御年94歳の祖母の、家長の座を巡る好敵手
  (お互いにライバル心が燃えて活性化するらしい)


そんなコチビチが
この前の金曜日から急激に衰弱しています。_MG_7120/c
もう、水すら飲もうとしません。

    猫ですが、16年以上も私の家族の一員です。
    どう振り払ってみても、心に影が落ちてきます。

身動き一つせず、ただ大きな目を見開いたまま、ゆっくり、ゆっくりと静かに息するコチビチ
  深海魚になった夢でも見ているのだろうか、とバカなことを思ったりします。

開いている目の前で手を振ってみても、まるで向こう側を見ているように反応しません。

   今日は 「老衰ならば、延命処置は酷です」と言われました。


留学生だった私の夏休みに突然やってきたコチビチは、ぎりぎり手に乗るくらいの大きさでアイラインばっちりの美少年でした。

いま、練習の合間にコチビチの様子を見にいくと、今までの色んなエピソードが頭が過ります。

 <新参者だったコチビチが出掛ける私の後を追いかけて、玄関の吹き抜けからタイルの床にジャンプ…
泣きながらタクシーで病院に行きましたが診察台の上でもぐったりとして動こうとしません…
部屋に犬が入ってきた途端に『ふーーーーーーっっっっっ!!』と飛び上がって威嚇、
先生が念のために餌をかがせると食べた事が無い人のようにガツガツと食べだし、
挙げ句の果てに身体を包んでいた私のお気に入りのタオルには大きなお粗相がしてあった…>

とか

<外で遊び回って数ヶ月間もほとんど家に寄り付かなかった青年コチビチ、
ある日、帰宅したら私のベッドに座って、何故か横向き…
くるりと振り向いた顔の向こう側は、縄張り争いでヤラれたのか、大きく腫上がって「お岩さん」のようでした。
連れて行った獣医さん、大きく育ったコチビチの大きさに怯えて、猫一匹相手に大人3人がかりで麻酔してらっしゃいました。(でも、コチビチはとっても大人しい)>

 思い出すのは、可笑しくて変な話ばかりです。

でも、そういえば、怪我、病気、引っ越し…いつもピンチの時にコチビチは私のところへ必ず来ました。

 もし、今がまだ彼の「時」じゃないとしたら…

また、何事もなかったように起き上がって『あああ良く寝た。腹減った!!』と起きだしてくるのでしょう。

そう、今までのように
_MG_7124ーcphoto by Asako Yamazaki

追記:

昨晩から明け方まで、コチビチは数時間毎に外に出たがりました。

  日が昇ってから2度目に一緒に駐車場の床に座っていると
  ふと見たコチビチの目に、光が宿ってきたように感じます。

  「まだー彼の時ーは来ていないのかもしれない!」
彼が黙って死を迎えているのではなく、生きるために戦って見えた瞬間でした。


  開業を待って懇意である獣医の先生のところへ駆け込んだところ
  コチビチの持病である慢性のお腹の炎症が、肺炎を誘発して
  高齢のために一気に弱ったらしいというのです。

先生は「チャンスがあるので体力にかけてみましょう」と仰ってくださいました。
  延命のためだけの非人間的な処置は取らない、そういう方なのでお任せしてみます。


  コチビチは集中治療室(箱)に入って今晩はお泊まりです。
 
  夕方に母が顔を見にいったら、顔を向けて、こっちに来ようとしたらしい。

  ー今晩はコチビチの正念場、私にとってもー
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Category: katzen
Published on: Tue,  12 2009 01:17
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